人情味のあるストーリーと世話好き寮母さん
★★★★★
何これっ!甘々の胸キュン展開!という優しい雰囲気に包まれている。寮母さんはともかくいい年したおっさんがこっ恥ずかしくもアッツい恋に発展するのか?という微笑ましい場面さえある。日雇い労働者達の悲哀を滲ませたストーリーも人情味があって良い。むさ苦しい野郎共の中に咲く一輪の花のごとき紅一点だけに貞操の危機に見舞われかけたりもするのだが、置かれた立場や虐げられた現状を曝け出す男の「弱さ」を目にしては『お世話したくなっちゃうぅ』と自ら体を預け、『元気出してね』と導いていく心優しい寮母さんなのである。
キュートに装って実は少し小悪魔といった役どころの多い佐藤美紀さんだが、本作では小悪魔属性を取り去った女神様みたいな慈悲深い寮母さんを可愛らしく演じている。母性溢れる可憐なキャラなので情交時の感応振りやダイナミックな腰遣いのギャップが堪らない。相手の背中や首に腕を回しては深く繋がろうとする様が愛らしく、情交中に至近距離で見つめ合って恥ずかしがるウブな一面も見せてくれる。男が破ぜた後の「お清め」は言うまでもなく自ら率先してご奉仕である。一応、行方不明の夫の帰りを待つ身なのだが、独身寮の男達を慰めてあげたい想いの方が操を守ることに勝るようである。佐藤さん本来の魅力が出ているようで、実に心地良い気分を味わいながら、キュートで健康的なお色気も堪能できる作品だと思う。