同じパン屋を舞台にオムニバス形式になっている一冊。

３カップルの恋の行方が織りなされていて、どのカップルについてもほのぼのとした展開を見せてくれます。
ちらっと嫉妬したり、そんな自分に嫌悪したり。
表情も可愛くて萌える。

お互い初めての高校生カップルが、挿れたはいいけど引けない押せない（笑）、進退きわまった時、攻が焦りながらも受の背中をそっとさすってあげる。その図柄にめちゃくちゃやられてしまいました！！！

パン屋のオーナーである男と、６年前に出て行ったその恋人。
このお話はちょっと切なかった。
やっぱり相手と一緒にいたいけど、でも自分はいちゃいけない気がする。
迷惑をかけたくない、でもいたい。
一度失敗した大人のジレンマが丸出しで、考えさせられる何かがありました。

ミニドラマをしっかり見ている感じになる、おススメです。

とある町のパン屋さんを舞台にして３組のカップルが描かれます。一番気に入ったのはパン屋店長の渡とその幼馴染の京吾。心が通い合うまでの気持ちのすれ違いや葛藤・戸惑いが丁寧に描かれていて、読みながら胸がジーンとなりました。問題行動はあったけど、渡という人間が特に良かった！全体としても、登場する３組のカップルが実にうまく繋がっていてひたすら感心しました。

登場人物達の気持の揺れ動きや、状況説明、作画がとても丁寧に作られています。
何度も読み返しましたが、不思議と飽きが来ない。
味わい深い作品です。

とある町のパン屋が舞台の短編集。
３組のカップルの恋愛模様が綴られます。
どのカップリングも一生懸命で、健気で一途。
素直に応援したくなります。

Hは独特のリズムがあると思いました。
そして、人物のデッサンが異常に上手いなと。
しっかり描くところの丁寧さと、略絵のバランスも素敵です。
２冊目のコミックスとあとがきに書かれていましたが、これからどんどん上手くなりそう。
これからも、注目したい作家さんです。

前作に引き続きトキメキがかなりきます。

渡が営む一軒のパン屋さんを舞台に色々な恋が生まれるストーリーです。

口にくわえたメロンパンを「欲しいだけかじって」と誘う可愛い高校生同士、気弱で照れ屋な笹山が渡に助けられながら自分の力で恋を成就するリーマンもの、渡の気持ちを知っているうえで転がり込む生活能力ゼロのずるい京吾の話。

どこまでも優しい渡が抱える京吾への想い、そして傷ついていく２人。

切なさ溢れる展開ですが、自分の気持ちと向き合い、渡と生きていく道を選んだ京吾を包み込む渡にじーんときました。

優しい絵と丁寧な心情描写に思わず微笑んでしまう、そんな温かさが胸にくる短編集です。