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死都日本 (講談社文庫)

価格: ¥940
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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超スケール ★★★★★
 とにかくスケールの凄い小説でした。
 個人的には破局的噴火、及びその発生後に生ずる事象の数々を支えるさまざまな理論武装を理解するのに手間取り(そして失敗し)、簡単に読むことはできませんでしたが、それでも中盤以降は一気読みとなりました。
 末尾の参考文献や著者の経歴などからも、火山災害についての描写はあながち絵空事として笑えることでもないといえ、まずは災害小説(そんなジャンルがあるかどうかはわかりません。クライム・ノベル?)として評価できるでしょう。
 一方で、黒木夫妻と記者・岩切を軸にして圧倒的な自然の猛威と対峙する人間達のありさまも盛り込んでおり、ヒューマンドラマ的な要素を認められると思います。
 そして、日常的な感覚からはちょっと想像できないスケールの大きさ。フィクションならではと言ってしまえばそれまでですが、個人的にはこの物語、神話的な印象を受けます。それこそ作中で再三語られるモチーフのように。
 なかなかに分厚い物語で中身の重厚さもあり、なかなか手を出しにくい作品ですが、一読してみる価値はあるかとおもいます。

ところで、冒頭の政治をめぐる内容が現実の日本の情勢と妙に符合していて驚きました。
……嫌な予感がしますね(笑)?
日本沈没(第一部、第二部)と並び称されるべきだと思う ★★★★★
 畳みかけるように襲ってくる自然現象の解説や連鎖の描写がアカデミックかつマニアックなところ(ときどき筆が滑って暴走する。主人公である准教授の講義のようだ)も面白いが、行動する人たちのドラマも非常に魅力的だ。災害の中心地からの脱出行であったり、病院での生死をかけた非難の様子、さらに災害対策本部の政治家や官僚の姿がそれだ。
 感心したのは日本再生のための仕掛けである。日本の資産を活用していかに国体を維持していくのか、という究極の政治がここにあるという感じ。「日本沈没 第二部」に比べると物語の舞台は国内を出ないが、話のスケールとしては優るとも劣らない。文庫本で600ページ以上をだれることなく、恐れながら読みきることができる。
 本書の魅力の一つの柱である総理大臣とそれを補佐する官僚たち、彼等が適切な準備と初動対応で直面する危機に対処していくところは非常に読みどころなのだが、ふとフィクションでしかないことに気づくとがっかりして悲しい。火山や地震などの自然災害はフィクションであって欲しいのだが、政治や官僚のフィクションに夢中になるのは残念な限り。本書は新興政党出身の総理大臣の活躍と、国土を揺るがす大災害という二つの刺激で新しい日本を目覚めさせる壮大な作戦なのだろうか。
いい作品でした。 ★★★☆☆
買って数ヶ月でやっと読了。時間がかかった理由は、最初の破局的噴火までの経緯と災害発生までのテンポの良さのあと、黒木准教授と岩切記者の脱出行の描写が長すぎて飽きてしまったから。それで手をつけずに数ヶ月寝かせていた。それを数日前からまた読み始めたため。ラストに向けては政府の対応その他がメインになって、またものすごくテンポが良くなった。自分としては大枠での災害の描写、政府の対応、海外の反応などをメインに読みたいと思うので、そう感じたのだと思う。舞台となった霧島には実際に行ったことがあってとても親近感があり、それだけにリアリティを感じたし、根拠もしっかりしていて全体的にはいい作品だったと思う。ただ、最後の部分が「えっ、そこで終わってしまう?」という感じでやや物足りない。真ん中の脱出行をもっとさらっと流して、過酷にもさらに続く大災害のその後をもう少し書いてくだされば・・・と思うのは一読者のわがままなのだろうが・・・。
圧倒的なスケールとリアリティ ★★★★☆
南九州を舞台とした大規模火山災害のお話です。
ただスケールが大きいだけでなく、科学的な裏打ちのある、現実味にあふれた描写に圧倒され、一気に読んでしまいます。
ただ、火山災害自体以外の描写(特に首相の言動)に関する現実味が追いついていないので、序盤からちょっとしたちぐはぐ感が散見され、最後にまるで作者の言葉のようにあふれ出てしまっているのがちょっと興ざめしてしまいました。
かなりレベルの高い薀蓄小説でもあり、経済小説もどき ★★★★☆
単純に面白い。 驚きも何も無いが、もうすごい勢いで地学の薀蓄が増えていく。 言うなれば、地学版京極夏彦。

でも、作品としては単純なクライムノベルかと思ったが、以外や以外最終的には経済小説もどきになってた。
副題をつけるなら『日本再生』って所かな〜
ただし、やはり“もどき”である事は否めない。

前半に多く振られている地学の薀蓄と、後半に振られている石油エネルギー脱却におけるプランの説明の差が大きい。
ノベルズにあたって加筆すればいいのにな〜、今だったら石油エネルギー以降のエネルギープランの本なんてトンでも本から実用書まで腐るほど資料はあるんだろうから。
まぁ、きっとそこら辺は好きじゃないんでしょうねw

まぁ、京極夏彦や森博嗣、高田崇史などの薀蓄小説が読める人で、理系の薀蓄が嫌いじゃなきゃ、結構面白く読めると思う。
一気に読みました ★★★★★
宮崎市に住んで居ます。南海トラフばかり気にしていたのですが、活火山がある地域ですのでとても現実味のある内容でした。出勤中に車を走らせながら、ああ、この地域ものまれていくのだなあと… 心が重いです。