ジョン・ロートンの魅力満載。新機軸を打ち出した傑作アルバム。
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バイロン時代のヒープが好きな人には、物足らない作品かもしれない。しかしヒープは変わったのだ。
このアルバムでは、前作から参加のジョン・ロートン(元ルシファーズ・フレンド)の、故ロニー・ジェイムズ・ディオとクラウス・マイン(スコーピオンズ)を足して2で割ったような、圧倒的な歌唱力を十二分に聴くことが出来る、新生ヒープのハードロックの名盤だと思う。
前半のノリノリのロックンロール大会やポップな「フリー・ミー」も良いが、私はケン・ヘンズレー作のムーディな「イルージョン」、レゲエのリフを取り入れたヒープらしからぬ「ザ・ダンス」、壮大でドラマチックなバラード「チョイセズ」(この2曲は、ジャック・ウィリアムズの作品)が印象に残った。
一般に「アメリカナイズされてきた」と簡単に言われ始めてきたこの時期だが、ヒープは魂まで量的商業主義に売ってしまったわけではない。マーケットの動向や時流を意識しながら、新機軸を打ち出し、しかも自分たちの個性やあじわいに特化した素晴らしい作品を作り上げたと思う。
日本盤は廃盤中…(2010年8月現在)
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前作でも十分カッコよさは伝わったが、更に力強く時にソフトに…格好良いヴォーカルを聴かせてくれるロートン!!
彼のヴォーカルが大活躍する好盤ですっ!
平凡な曲もあるが完璧な捨て曲、駄曲は皆無でメロのクオリティは高い
ま…HRとは言えない曲が多々あるけど…
シングルで大ヒットした6も良い感じ♪
これさえ聴けば21世紀を生き残れる男になれます
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2代目ヴーカリストのジョン・ロートンの存在感が現れた弟2黄金期の最高傑作
バイロン期に匹敵するアルバムのトータル性
パンク時代に真っ向から挑んだハードロックの渾身の大作
このジャケットのアートワークは賛否両論だと思いますがアルバムそのものは確実に前作「ファイアフライ」を越えた傑作となっています
それでもメンバー自身のコメントにはポップ的な曲のシングルヒットに戸惑いなどやや否定的な感じがありますが
これはこのバンドの作品に対する情熱と果てない追求の現れでしょう
「幻〜マスカレイド」「チョイス」はまさに一つの時代を生きた男達の重大な20世紀の証言そのもの
21世紀はこの名盤なくしては生き残れません
東欧No.1に輝いた不朽のアルバム
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ソビエト崩壊の引き金はこのヒープのアルバムに始まったと例えられるくらい旧ソビエトでは売れに売れた作品です。ジョンロートン参加後の2作目であり、ソングライターであるヘンズレーによる歌心ある作品が冴え渡っています。特にメガヒットとなった6のほか、ヒープならではのシャッフルが心地よい4、ビートが効いて快活な気持ちにさせてくれる7等、秀作ぞろいの内容!唯一の大作である9においては、ロートンならではのシャウトが堪能できるほか、ドラマチックな展開に心が揺さぶられること間違いなし!
第二期黄金時代の第二章
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前作の『ファイアフライ』('77)からのバラード「賢人」のヒットを受けてハードロック路線を微調整して、ややポップな楽曲が多い本作だが、二代目Voのジョン・ロートンの歌唱力で完成度は高い。
始まりの(1)からいきなりポップ感全開だが、ロートンの力強い節回しで軟弱さは感じさせないし、(2)のファンク風、(8)のレゲエ風も同様に対応している。またドイツやオーストラリア等でヒットした(6)、あるいは(7)はポップな佳曲でヒープのソフト・サイドの代表曲。もちろん従来の路線通りのハードかつスピーディーな(4)やタイトル通りに幻想的な(5)、ドラマティックな展開のバラード(9)と優れた楽曲が並ぶ。本作も前作同様に発表当時、英本国ではチャートインしてないそうですが、その内容は間違いなく佳作です。オススメします。