掲載されている写真のほとんどは培養品の写真で、自生地の生態写真は
一部の特集記事や扉にしか使われてはいない。山野草を育てる行為を
「趣味園芸」なのだと強くアピールしている。
特集にはベテラン趣味家やプロ栽培家の、先端技術と言っても良い栽培
方法が紹介されていて、古めかしい固定概念を革めるのにとても良い
指南書となっている。
種類毎の栽培方法は簡素に書かれており、気を付けなければいけない
ポイントだけが記され、一般的な栽培方法などは巻末にまとめて詳しく
書かれている。その分写真を多く、大きく掲載出来ていると感じる。
初心者から一歩先に進もうと思っている方におすすめしたい内容だ。
ただ、残念な点が一つだけある。標準和名から学名を検索する Index
が省かれてしまっている。各種ページの種名にも学名の併記が無い。
図鑑でない、というスタンスなのかもしれないが、それだけが唯一残念。