乳がんと診断された方はぜひ一読を
★★★★★
乳がんと診断された人には、様々な治療が待っています。種々の検査、手術、放射線、術後の補助療法(ホルモン剤、抗がん剤)や定期検診。
お医者様は、もちろんその患者さんの状態を考えて治療法を提示してくださると思いますが、実際は、あまり詳しい説明がないまま、次から次へと治療が行われていきます。
温存手術といっても、形が大きく変形してしまう場合もある。術後、よく行われているホルモン療法で、閉経してしまう人もいるなど、医師に詳しい説明を受けないと、知らないまま治療を受けてしまい、後から後悔してしまうようなことも紹介されていました。
後書きに近藤医師はこのように語っています。
「現在患者となって治療を受け、10年後、20年後にも後悔しないですませるためにはどうするか。みずから情報を集め、乳がんの治療の現状と、各治療法のメリット・デメリットを正確に理解する必要があります。そして最後は、自分で考え、自分で決めるのです。情報が足りなかったり、自分で考えずに(担当医を含め)他人の言葉に頼って治療を受けると後悔しやすいのは、がん治療における定めです。すべての患者が過不足ない乳がん治療を!」
患者自らが考える時に、この本はその材料を示してくれていると思います。近藤医師の意見が全てではないと思いますが、長い間、乳がん患者を治療し、見守ってきた医師の言葉には、「ガイドライン」に従うだけではない、今までの実績に裏付けられた重みを感じました。
近藤医師ですか
★★☆☆☆
乳がんの神様みたいに言われてますよね、女性にとって温存手術は助け舟のように感じてしまいます。著者は放射線科で外科手術は人任せですよね。抗がん剤や全摘手術を批判しますが、命がかかっているのです。今年の3月に亡くなった宮田美乃里さんも近藤医師にセカンドオピニオンを受けに行ったと、彼女の手記に書いてありました。温存手術に希を託して。しかし本とはあまりに矛盾した近藤医師の言葉に帰静して治療の拒否を決定づけてしまったように感じました。先のレビュアーさんのいうとおり、個人個人の治療法はしっかりした医師の判断を受け入れたほうがいいと思います。
この本を読んではいないのですが・・・
★☆☆☆☆
私は医療職で乳がんの診断に関わっています。ついこの間30代前半で乳がんが見つかった方で乳房温存術の手術を受けられたのですが通常のリンパ節もとられず、癌の切除に十分な範囲の切除も拒まれて手術が終わりました。彼女の話ではおそらくこの著者の本を読まれたのではないかと思いました。現在その病気と向かい合ってたくさんの患者さんの腫瘍の広がり、予後、治療などを経験している医師の話より万人向けで個々の患者の状態が十分把握できていないこれらの書籍を信じるのはかなり危険な気がします。最終的には個人の意見を優先しますが医師をはじめ医療従事者は患者さんのこれからのことを考えて治療の方針を考えています。いろいろ情報は氾濫していますが自分にとっての最善な道を十分に考えてください。早期発見早期治療が大切です。タイミングを逃すと後悔しても取り返しがつきません。