『ナイトストーカー』、『コルチャック』、『The College Years』 、男版『吸血キラー/聖少女バフィー』。呼び方はいろいろあるが、最近のホラー系テレビシリーズの中では、秀作といえる作品だ。サムとディーン兄弟(『ギルモアガールズ』のジャレッド・パグレッキとジェンセン・アクルス、どちらもイケ面)が、母を死に追いやった邪悪なパワーを追跡していた途中に行方不明になってしまった父親を探して、アメリカ大陸の暗黒の場所へ旅に出る。この設定の単純さにだまされてはいけない。旅の途中で、バンパイア、幽霊、魔女、アメリカを象徴する都会の伝説人物「フックマン」、アメリカ先住民神話「ウェンディゴ」に登場する猛獣、子どものゲームに登場する怖いフィギュア「ブラディーメーリー」などに遭遇する兄弟。アメリカのポップカルチャーと民話の融合、実力のあるキャストとクルー(製作・共脚本に2005年ブウギマンのエリック・クリプキ、製作総指揮に『X-ファイル』、『ミレニアム』などを生み出したベテラン、デビッド・ナッター)。平均点以上の雰囲気とサスペンス度で、同時期に放映された同ジャンルの作品(『インヴェイジョン 侵略』、『ナイトストーカー』)よりは、かなりいい出来になっていて、ホラーファンの人気をそこそこ得るだろう。
6枚組セットでデビューシーズンの22全エピソードを収録。アクルスとパグレッキによる解説(『悪魔からの伝言』)、ナッター、クラプキ、プロデューサーのピーター・ジョンソンによるパイロットエピソード紹介、メイキング・オブ・ドキュメンタリー2編(番組と主演者について)、未公開シーンやNGシーンなどの特典映像が含まれる。(Paul Gaita, Amazon.com)