命のつらなり
★★★★★
イラストレーターとして活躍している沢田 としきさんの、心がアフリカへとはばたいていくようなイキイキとした色彩溢れる絵本です。
アフリカの人々が、ヤギの皮で作ったタイコをたたき、生きる喜びや大地の恵み、そして命のつらなりに感謝しながら皆で祭りを祝う姿には、生命の息吹を感じます。
日本にも放生会という収穫祭がありますが、アフリカの人々のように大地の恵みに感謝するというよりは、現代では何のお祭りかも知らずにただ楽しんでいるような気がします。
何でも物が簡単に手に入る日本では、自然に対するありがたみというものをわすれてきてしまっているのかもしれません。
地球の環境問題が深刻化している今、私達は改めてもう一度自然に感謝するという事を思い出さないといけないのかもしれませんね。
イラストレーターで絵本作家の沢田としきさんのご冥福を祈って、合掌。
★★★★★
イラストレーターで絵本作家の沢田としきさんが
亡くなられたことを知りました。
1959年生まれの沢田さん、
まだまだ活躍なされたかったでしょうに。
ご冥福をお祈りいたします。合掌。
グン ゴド パ グン ゴド パ
アフリカの空の下、太鼓をたたきダンスをおどる。
グン ゴド パ グン ゴド パ
広大なアフリカの地に、素朴な太鼓の音が響く。
太鼓の音は、どこまでもどこまでもひろがっていく・・・。
ほら、きこえてきたでしょ、
ジンベという木をくりぬいて、ヤギの皮を張った太鼓の音が。
「ヤギは死んで 皮をのこし、音になって また生きる」
「かわいた風にのり、太鼓のことばが はこばれていく」
グン ゴド パ グン ゴド パ
音が聞こえてくるような絵本です
★★★★☆
絵本というと子どもが読むためのもの、みたいな観念がありますが、この本は大人でも楽しめます。ページをめくる度に、大地の彼方からジャンベの音が風にのって聞こえてくるような気がします。一緒にズールー語の歌も聞こえてきそう…。劇団四季の「ライオンキング」をご覧になった方なら、イメージがよくわかるかも…。 ちょっと子どもっぽい沢田さん(作者)の絵も内容にマッチしていて素敵です。
子どもに読み聞かせボランティアをやっている方にもお勧め。ただ、読み聞かせにはイメージを伝えづらい部分があるので、難しい部類に入ります。ジャンベの「ドン・ツク・パ」をどう表現するか、実際のジャンベの音を聞いてもなかなか口では表しずらいです。
アフリカの風土
★★★★★
ページをめくると、アフリカのタイコの音が本当に聞こえてくる気がします。
この絵本の空は、アフリカの空。雲がなく、澄んだ空色。
動物たちの、ノンビリした表情にはくすりと笑えます。
文も詩のように、すーっとはいってきます。
日常に、絶えず音楽が流れている様子がわかります。
大地に響く元気の鼓動
★★★★☆
グンゴドバ♪ グンゴドバ♪ 西アフリカの一面の乾いた地面と、
ボカッと何もなくだだっ広い空と、原色が目に痛いほどの衣装を纏った黒い人たち。
シンプルな部品で構成された世界の中で、シンプルであるがゆえに力強く響くドラムの音。
グンゴドバ♪ グンゴドバ♪ 妙に複雑になっている世界で、心身共にへたれ気味になった時に
ヨシ頑張ろう!と元気をくれる一冊である。