僕は、男性で普通のサラリーマンだが、合目的思考でシゴトを論理的にこなしていくと、人の感情にめちゃめちゃ鈍感になる。いや正確に言うと、感情をコントロールしようしだすのだ。そういう時間感覚と比較すると、登場人物たちが、目的感覚なしに自分の感情の時間の中で生きている。女性作家だからか彼女のテイストなのかはわからないが、それが不思議でもあり、うらやましい。学生の頃は、あんなたゆたう時間が、リアルだったはずなのに。本来は、志村さんの描く感覚の方が、現代日本のリアルに近いのだと思う。いつも思うのだが、それとグローバリズムの競争社会との対比ってとても、興味深いよなー。
ところで、過去の短編は出ないんですかねぇ?