一途な早乙女アルトがいました
★★☆☆☆
女形の男の子「りつ」は早乙女アルトにしか見えないんですが…やたらとかっこいいです。きれいで、一途で、優しい芸能人な幼なじみって女の子の理想なんですかねえ?
逆に主人公「ちろ」は誰にでも優しくて、鈍い、なんだかハーレム漫画の主人公女版みたいです。
とにかくあまあまなお話で表紙のような伝統芸能の部分は少なめです。ジャケ買いすると失敗します。私はジャケ買いです。……とにかくあまあまです。
絵が・・・
★☆☆☆☆
昔好きだった漫画家さんなので、何となく手に取ったのですが、
絵の劣化(絵が変わった、というのではなく、「劣化」だと思います)が酷かったです。
内容も主人公である千尋(チロ)に全く共感が出来ず、天真爛漫というより、この子馬鹿なんじゃないか? と思いながら読んでいました。
純和風LOVEライフ!!
★★★★★
幼馴染の律に憧れるちろに、日々のプレッシャーと闘う律。
ちょっと律がちろになりたいという描写が弱いですが、この二人の思惑を汲んで?
二人の身体が入れ替わってしまうというはちゃめちゃな作品。
いつもは冷静な律がちろと入れ替わることにより、普段は見せない顔を見せたり。
逆に普段は明るく温厚なちろが律になりきる為に頑張ったりとする描写だったり。
初っぱな中学生ちろをおっとりキャラと見せかけいきなりイメージをぶっ壊す描き方には笑えましたが(笑)
そこからのはちゃめちゃぶりなど、遊び心満載な作者の思惑が見て取れます♪
そこに日舞という演技の世界を取り入れることで作品が引き締まっていますね。
日舞の世界を「静」普段の生活を「動」と捉え、その二つの要素の織り交ぜる描き方はさすがだなと思わされます。
そしてほんわかな雰囲気なちろに、弟LOVEな鎮、入れ替わることによりちろの生活に触れて嫉妬心が芽生える律。
各々の愛情が端々に溢れた「純和風LOVEライフ」この言葉がぴったりな作品です。
でもまだ恋心を意識していない律とちろが、ここからどう変わっていくのか非常に楽しみです。
「娘 その願い 叶えよう」
★★★☆☆
この作品は女の子のちろ=呼水千尋(よびみずちひろ)と、男の子のりっちゃん=姫野律(ひめのりつ)の中味が入れ替わるという、「TS(transsexual)」作品でもあります。見開き扉をはさむ前後の2ページは単行本化の際に描き足された部分です。
幼い頃、御霊さん(神社)でジャンケンしながら階段を駆け上がる「オレンジチョコレート」をして遊んでいたちろとりっちゃん。りっちゃんは日舞行川流(なめがわりゅう)の家元の末っ子、そして自分もりっちゃんの父に日舞を教わっていたちろ。りっちゃんみたいに上手に踊れないちろは「りっちゃんになりたい」と言う。そしたらりっちゃんは「じゃ おれも ちろになりたい」と言う。その会話を聞いていた、神社の狛犬。(訂正:狛犬ではなく、稲荷の狐でした。)
ひらがなや独特の言い回しの多いちろの台詞ですが、山田南平さんが中学2年生になった娘さんの言動を参考にした部分もあるそうです。巻末の次巻予告の「入れ替わりのせいであり得ない大事件が続発!!」のキャッチに偽りなしです(既に雑誌で読んでいる)。第1巻時点ではまだ物語が本格的に動き出してませんが、第2巻は4つ星付けられる、期待を裏切らない傑作になると思います。
斬新なテーマ?
★★★☆☆
日舞をテーマにもしつつファンタジー要素もある、という作品です。
紅茶の時も、ビーチコーミングの時も、なかなか読者を上手く引き付けるな、と思いました。紅茶王子読んでから、紅茶に興味がわいてすごく好きになりましたし。
日舞も綺麗です。着物が出てくるのも素敵です。千尋が可愛いのを着たりしてます。
ちょっと違うのかも知れませんが、主役の男の子は早乙女太一くんイメージしたみたいな、綺麗な人ですね。切れ長の眼とか。
全体的に面白く読めたのですが、ただこの人の作品はやたら身内(いつも美形)が学校にいて、ありえないことをしたりと、ちょっと引いてしまうところがありますね。それが持ち味なのかもしれませんが。
あと主役の女の子が、サバサバ男の子みたい系か、なよなよ乙女系か、いつもどっちかな気がします。
あと、私的にはあんなウザイ兄が自分の学校にいて、いちいちむかつくことしたら、ストレス爆発しそうです。それでなくても、父親と諍いが耐えないのに、律くんが可愛そうです。
なよなよ系の千尋がおばかに見えて、実はかなり度胸があったり、舞の稽古を頑張ってやってたりするとこは好感がもてました。
律と入れ替わった時の舞は素敵でしたね。まだ若々しい等身大の女の子の鷺娘でした。