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サキ傑作集 (岩波文庫 赤 261-1)

価格: ¥588
カテゴリ: 文庫
ブランド: 岩波書店
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リスクを取るということ ★★★★★
 系譜的にはオーヘンリーと同じジャンルに入るのだろう。

 オーヘンリーもサキの短編の結末にサプライズが用意されている。オーヘンリーの話は 心が温まる良い話が多い。一方 サキの短編はブラックユーモアである点が特徴だ。

 ブラックユーモアというものは 相当知的に構成されていないと難しいと思う。何せ 若干眉をひそめさせるものがあるだけに ひそめた眉のままで口元でにやりとさせるには 相当の芸が必要だ。サキをここまで高名にしたのは そのサキの芸が際立っているからだと思う。

 僕らの笑いにも色々ある。その中でブラックな笑いは 特に難しい。笑いが取れないと ただの酷い話で終わってしまうからだ。サキもリスクを取ったものだと感心する。但し それが上手く行っているからこそ このジャンルでサキは孤高ともいうべき立場を取得できている。いまもなお。
動物好きにもオススメ?! ★★★★★
サキの作品には,動物がたくさんでてきます。ネズミ,猫,いたち,狼,等等。
川や丘,美しい庭園,イギリスの典型的な風景の中で,サキの動物たちは恐ろしいほどのびのびと,人間を無視して生きています。

そんな動物たちにキリキリ舞いする人間との対比がとびきりユーモラスでたまりません。また,サキは短編の名手とも言われていて,たった10ページ前後で起承転結,あっと言わせる落ちをつける技術には,思わず拍手したくなるほど。

この本一つ難を言えば,邦題のつけ方。

「人狼」という邦題が付いているのですが,原題は「ゲイブリル・アーネスト」といいます。「人狼」なんて題付けたら,妖しい男の子の正体バレバレじゃん!どうして素直に原題通りにしなかったんでしょう。

童話のように残酷で,皮肉でユーモラスなサキの作品を是非読んでみてください。

グリム童話やオー・ヘンリー,A・ビアスが好きな方には特にオススメします。

僕のお気に入りは,「スレドニ・ヴァシュター」。