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ニコニコ動画が未来をつくる ドワンゴ物語 (アスキー新書)

価格: ¥900
カテゴリ: 新書
ブランド: アスキー・メディアワークス
Amazon.co.jpで確認
物語にひきこまれるが,魅力に欠ける部分もある ★★★★☆
これまで読んできたこの著者の本とはちがって物語風に書かれている. ドワンゴという会社の存在は知っていたが,その歴史や登場人物についてはほとんど知らなかったので,ひきこまれて読んでしまった.

ただ,全編が物語風ではあるが,説明的になったり物語がうまくながれずに,あまり魅力的でない部分もあった. このさきも著者がこのようなスタイルで書くことがあるのかどうかわからないが,今後に期待しておこう.
資料的価値だけ ★★☆☆☆
「未来をつくる」と大上段で振りかぶった割には、
パソコン通信の時代、ドワンゴの誕生から現在までを
登場人物に取材して描いただけの1冊。

新聞記者出身で既存のメディアを批判して、
ネットを礼賛している筆者だが、果たしてどこまで
考えてのことなのか。どうにも底が浅い。
本自体は、まさに新聞記者が取材して書いたな、
という印象が残る文体と構成だ。

ニコニコ動画が生まれた背景にあるドワンゴをめぐる
人間模様は興味深く読ませてもらったが、
それも人間の描き方が浅い。
既存のキャラクターに人間を当てはめただけ。

で、なぜ、どういう「未来をつくる」のかは
はっきりしないまま本が終わる。
結局「こういう時代があり、こういう人がいた」
という記録と資料としての価値しかないな、と思いました。
今後のコンテンツ(放送・通信)業界のゆくえを考える ★★★★☆
まず、面白いか面白くないかは二分される書籍だと思う。著者自身もTwitterにてつぶやいていた。

ニコニコ動画でも有名なドワンゴの成り立ちから、ドワンゴに関わった・関わっている人々のことが記載されており、ドワンゴという会社を知ることができる。特にコンテンツ業界といった日本の一般業界と比べたらある意味で「怪しい会社」であることは間違いないが、「怪しい会社」であるからこそ「魅力ある会社」でもあるかと思う。
また、ドワンゴ会長の川上氏を中心に先進的な著名人が集まるのも、その怪しさ故の魅力かと考えさせられる。

ドワンゴは今現在も進行形の会社であり、この本にも今後のドワンゴについては記載されていない。
しかし、今後のコンテンツ(放送・通信)業界のゆくえを考える上では、この本を読むことは価値観を一つ増やせ、価値があることだと思う。

創業メンバーでもある森氏について、後半から全く記述されなくなったのは少し残念であった。
web人・ネットゲーマー・プログラマー必見 ★★★★★
ドワンゴの創業から今までを、それに関わる重要人物を網羅した上で記述している。

例えば現在ニコニコ動画などを製作している技術者の生い立ちを
廃人ネットゲーマー→同人ゲーム製作集団→仲間の一人がドワンゴ創立→仲間の廃人を次々とドワンゴに誘う
というように紹介している。

一つずつのエピソードを端折らずに、綿密な取材により開発の細部に至るまで記述している。
その細部が、WEB人やゲーマー、プログラマーならば「えー!あれもドワンゴだったのか!」と驚くことだろう。
またその一見ゆるそうな環境ながらも尖ったサービスを作り続けられる理由もこれを読めばなんとなく分かる。

著者の著作でここまで徹底的な取材を感じたのはこの本が初めて。新聞社出身で尚かつWEBに明るい著者ならではの著書になっていると思う。
新書にしてはやや値が張るが、ハードカバーの値段分の価値はある。
何かと出たがりなあの人達が ★★★★☆
ニコニコ動画の運営が出演する生放送なんかを見ていると、「こんな大人でいいのか」と思ってしまうようなぐだぐだぶりですが、実はそんな人たちがそれなりに仕事をしていたのだということにまず驚かされます(笑)。
この本を運営側の誰かが書いたとしたら、おそらく内輪受けで自慢くさい本になったんじゃないかと思いますが、第三者の目を通すことで、その当時の流れを俯瞰しながら、その中でニコニコに関わるようになった人たちがどのように歩んできたのか、ということが分かりやすく描かれていると思います。

確かに値段は少し高いかな…。