恐竜の本質
★★★★★
いい!これはいい。
グリーン・マインドから入ったのだが、正直彼らをラジオに強いソニックユース程度だろうと思って馬鹿にしていた。
絶対にグリーンマインドよりこっちのほうがかっこいいでしょ?というかグリーンマインドはバキバキしすぎだなぁ。ニルヴァーナみたいだった。
ソニックユースと言うよりか、モグワイのプロトタイプのような音像をやってる。知性よりも直観で引っ張るタイプの天才的なギタープレイだが、やけにいい意味で鼻につく展開が多い。
当時は「媚びてる」として他のインディー勢からは馬鹿にされたらしいが、いつまでもポストパンクにしがみついてる輩よりも一歩先を行ってたという認識で正しいと思う。
ジャケも含め、素晴らしい完成度の作品。あの黄金90年代の胎動を感じさせる。
ニューウエーブの衝撃
★★★★★
Dinosaur Jrはこのあと3枚master piecesを出しますが、その中でも最もすごいのが、このアルバム。キレ、ノイズ、のり、荒さ、激しさ、バネ、というロックの骨格がはじめて崩されたのがこのアルバム。もし、NirvanaとPIxiesが好きだったら、このアルバムは、是非聴きたい。20年前かあ。自分も若かった。
87年ロックの復活
★★★★★
パンク以降ロックは死にきれずにゾンビ化していた。自由を求め発展したインディー・ロックがひたすらダークなカルトか暴力性、またはある種の脆弱さへと偏っていく一方、メジャーシーンはMTVによる産業化で硬化していった。これらがそれぞれ諸方向へ極化し閉塞していく中、86年辺りに初期パンクへの再評価が世界的に起こり、いつしかそれがそのまま1967年サイケデリックロックへの本格的再評価へと移行していく現象が起こった。この動きは結果として過去のロックの良い部分を肯定する余裕をシーンに与えることになり、80年代後半に様々なミクスチャーが起こり始めた。そしてついにロックの復活が起こった。UKから "I Am The Resurrection" と歌ったストーン・ローゼスが、USから巨大バンドへの揶揄 "Dinosaur" を謀らずとも名乗ったダイナソー jr.が登場したのだ。
当時イギリス経由でUSインディーが接近しようとしていたロックの王道を彼らがより明確にスカッと提示したのは次作 "BUG" においてだが、ダイナソー jr.のサウンドはこのセカンドですでに完成されている。このアルバムには、過去のロックの要素が、ふんだんに、ユーモラスに、そして奇跡のように自然に織り込まれており、しかも全体として見たときに強烈なオリジナリティーを放っている。独り言のようでいて何かを切実に求めている詞は、まるでリチャード・シンクレアが歌い出しそうなさりげないメロディーによって綴られ、また状況をざくりと映し出す数少ないセンテンスだけが配置された曲では、爆裂するギターソロが感情の流れをふんだんに表す。リフはメタルとネオアコの混在、時にマッカートニー的な歪んだベース、いくつかのリズムパターンは実に革新的だ。この作品はロックがパンク以降に陥っていたネガティヴィティーから解放された瞬間の閃きのような一作で、今にして思えばロックはこの時期にリアリティーを持って確かに復活していたのだと言える。
史上最強アルバム
★★★★★
このアルバムは聞けば聞くほど良さが出てきます。J・マスシスの楽曲とギターパフォーマンスは最高です。ノイジーなギターサウンドとけだるい声のハーモニーも抜群で泣きのメロディが炸裂しています。
体育座りで聞いてください
★★★★☆
ジャーデビューアルバム「GreenMind」でDinosau Jrを知った僕にとっては後追いで買ったSST版の中でダントツの評価です。
すでにトリッキーで革新的なリズム、怠惰でポップなメロディーに絡みつくギターリフ、最高です。
なにより、曲がいいです。3rdのBugと比べてたら全然良いです。
シンプルで宅録臭のするサウンドプロダクションですが後の「Where You Been 」に通じるドライな音質が飽きがこなくて良いです。
その後のアルバムはこのアルバムで確立されたサウンドを基本的には
継承しているだけですので、始まりであり終わりでもあります。
SeaWeedの「four」と並び、僕の中では今でもトップ10アルバムです。