不愉快なサンタクロース
★★★☆☆
Jill Churchillの『The Marchant of Menace』(1998年)の翻訳。
「ジェーン」シリーズの第10弾である。しかし、前作『飛ぶのがフライ』が翻訳出版されたのは2007年。訳者の浅羽莢子さんが亡くなってしまったので仕方ないが、つづきを出してくれたことに感謝したい。
なんというか、ミステリとしてはもう真面目に書く気がないのかなと思った。唐突な結末、とってつけたような犯人。ちょっとガッカリである。
「コージー」の部分は健在。主人公を取り巻く世界の面白さは抜群だ。近所の主婦たちとの関係、恋人の母親のいやみったらしさ、子供たちや猫の愛らしさ。読んでいて微笑んでしまう。
好きなひとは好きなシリーズということで。
面白かった!
★★★★★
あっ!と言う間に読んでしまいました。このシリ−ズは大好きで何度も読み返すほどです。今回も登場人物達のいきいきした生活感のある物語に引きこまれました。
アメリカのクリスマスムードが楽しめます
★★★★☆
主婦探偵ジェーン・シリーズの10作目です。
安定した面白さを保っているシリーズで、今回も最初から最後まで楽しく読めました。
翻訳者が交代していますが、登場人物の口調などに変化はありません。
言われなければ気付かないぐらい、前任者の文体に似せています。
アメリカの郊外住宅に住む家族の生活が垣間見れるのがこのシリーズ。
今回はクリスマスシーズンという設定なので、クリスマスの準備や
パーティの様子などが描かれています。
パーティ用のクッキーと料理のおいしそうなことといったらもう!
特にクッキーのレシピがすごく気になりました。
ストーリーはジェニーの日常生活と殺人事件の捜査過程に重きが
置かれていて、犯人の心情や動機には深く突っ込んでいません。
これはこのシリーズの特徴で、そういったものを求めている人は
物足りなく感じると思います。
2時間サスペンスドラマが好きな人におすすめな本です。
主婦は忙しいのだ
★★★★★
大好きなシリーズの10作目!!
やっと、出ました(^^)/
シカゴ郊外に住む、上は大学生から三人の子どもを持つ、専業主婦のジェーンが主役です。
今回はクリスマスの時期の話です。
ご近所の聖歌の集い。その後ご近所の人達と夕食の為の準備。
次の日はめいめい自分の十八番のクッキーを持ち寄る、クッキーパーティー。
そんなアメリカのご近所付き合いを垣間見つつ、ジェーンのお隣で事件が起こります。
動機には詳しい(本人談)ジェーンが、親友のシェリィと共に事件を解決していくんです。
重要な相手の刑事のメルとの関係も気になるところ。
ただの推理小説ではなく、アメリカの主婦の生活が垣間見られて、アメリカの学校でも役員とかあるんだなーとか、結構密接なご近所付き合いも興味深いです。
子ども達の成長も楽しみで、今回は娘のケイティが反抗期も終わったのか、ジェーンを気遣い家事を手伝ったり、大学生のマイクの悩みもジェーンが見事に解消したりと、私は子育てにも役立っています(^^)
前作で訳者の浅羽莢子さんが早世され、後継に新谷寿美香さんが訳されたんですが、新谷さんはあとがきで少し不安の様子でしたが、ご心配されることは全然ないと思います。
少なくとも私は全く違和感無く楽しく読むことが出来ました。
どうか、次回作も早く刊行してくださることを、願ってやみません!
安定感抜群
★★★★★
浅羽さんから訳者さんが変わった第一作。
雰囲気がそのままだといいな〜なんて心配は無用だったようです。
あとがきで訳者さんも心配と書いてらっしゃいましたが、違和感ゼロでした。
シリーズが進むうちに、イマイチに感じる小説も多い中、
パワーアップすら感じられます。
前作ではご近所の面々はあまり出てこなかったけど、今回はフル登場という感じ。
コージーらしさを堪能できました。