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脳内革命(紙ジャケット仕様)

価格: ¥2,625
カテゴリ: CD
ブランド: ビクターエンタテインメント
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聞き飽きない そっと抱きしめたくなる宝物のような傑作 ★★★★★
ブラジルが生んだ鬼才ミュージシャン、パスコアルの80年作。79年作「調和」と同じく、美しいメロディが際立ち、ブラジル北東部の民族色が強く出ている作品だが、パスコアルが自身のグループを率いて制作した「調和」と違って、パスコアルのソロを中心にした少人数編成による楽曲や彼一人の多重録音の楽曲が多く、ジャズバンドっぽさはやや薄め。パスコアルが想像力のおもむくままに音とたわむれ、自身の内面の風景を描き出していくような、私的で内的な印象の強い作品。とは言え、内に閉じこもるのでなく、むしろ暖かく人なつっこい音で、聞いていると、故郷へ帰っていくような、懐かしくて安らかな気持ちになれる素晴らしい作品。
「声と風」はフルートとボイスが優雅に舞い踊る。優しくて切ないメロディがとにかくステキ。「雲と大地の歌」ではサックスのゆったり雄大なテーマに抱かれ、後半にそれがリズミカルに疾走し始める。「大都市の森の踊り」は笛や打楽器の音、様々な物音、どこかの原住民の祭でも始まりそうな不思議な掛け声が飛び交う。「愛、平和、希望」はとにかくロマンチック、うっとり夢心地。だがその平穏を「会話」がピアノやドラムの乱れ打ちで破壊。「走り出したら消え失せる」は不思議なメロディのユニゾンが後半、超高速で走り出す。短いが圧巻。「月夜の宴」はリラックスしたムードで弾かれる弦楽器が徐々に白熱。「信仰心」はミステリアスで不穏な空気が漂い、ピアノなどが攻撃的に乱れる。そんな中、所々で格調高く美しい旋律が顔をのぞかすのが良い。「アラゴアスの踊り」はウキウキ心が弾む。「君を待つ」は多重録音のフルートアンサンブル。しっとり憂いが滲み、瞑想に沈むような感覚のメロディが実に素晴らしい。その美しいフルートが「アウリアーナ」で不気味な色調へ変化。「化身集団」はサックスが華麗に折り重なり、空間を広げていく。