純粋な音楽として評価したいクオリティ
★★★★☆
今までのアルバム(ミュージック〜ジェネシス)は
いわゆるファミコンサウンドの音楽がユニークだから聞いていた。
何だか聞き覚えのある懐かしい音運び、限られた音のなかで作りこまれたサウンド。なんて面白い音楽だろうか、ってな感じで。
今回のクッキングはそんな斜めから見た評価をしなくても、チップチューンというジャンル内だけではなく音楽として“素敵”な一枚だと思う。そのコンセプチュアルな世界観は相変わらずなのに、なんともオシャレでハイセンス。言葉にすると本当に安っぽいが、ちょっと重低音を聞かせて聴いたりしたら本当にノックアウト。
一番お気に入りなのは「ワン!ダフル・チョコレート」。2009年バレンタインに女の子に聴いて欲しい曲ナンバーワン。安っぽい“あなたが好き”ラブソングよりぜひこの曲をかけてチョコ作りをして欲しい。
曲の幅が広くなった新しい地平は……
★★★★☆
8bitの手法そのものに言及し、ファミコン文脈やその周辺の自分達の事情からサンプリングしまくった歌詞が素敵なオリジナル三部作は、ジェネシスで「明日はどっちだ?」と迷いながらも「焼き立てパンの船」で原点回帰して終焉を迎えた。
で、カバーを挟んでのまたオリジナル。次のステップへ進み、もう揺さぶってくるような批評性はないし自己言及性も消えかかってるけど、カワイイし音がノスタルジックで気持ちいいから良いじゃん!っていう動物的な聞き方で★四つ。
舞台裏を想像する楽しみ方ができなかったのはちょっと残念だけど、代わりにNHKでナチュラルに使われまくってる様を想像するとちょっと嬉しいからやってみて。
独特の世界観にドップリ!!
★★★★★
ニコ動で動画視聴後、早速注文、毎回独特の世界観を作り上げる彼らの新作。
…お腹を空かせていただけに、味わい深く、美味でした。
歌詞、付属のレシピ本、8ビットアレンジ等、細部にわたり作りこまれた感があり、フワフワした世界に連れて行ってもらうような錯覚すら覚えました。
曲調的にジャズというよりは、ポップスよりになった印象です。ボーカルのキュート加減は衰え知らずで、作品を追うごとに迫力を増していく8ビットサウンドは、もはやそれで一つの完成された楽器であると言わんばかりの凄みを帯びています。
特にお薦めなのが、付属のDVD。大画面で鑑賞すると、少しの間ですが、フワフワした世界に連れて行ってもらえます。
楽しいクッキングのお供
★★★★☆
アルバムとしての統一感、言う事無しっ!オープニングからして、某3分クッキングを意識しての素敵な滑り出し。
全体的に、すごく聴きやすいと思いました。
ボーカルの可愛いさ、歌詞の楽しさは変わらず健在だし、変にヒネてないというか…親子で一緒に聴いて歌えそう。教育番組で使われてても違和感ないだろうなあ。
その反面、曲の雰囲気が少し、似たり寄ったりな感じが…テトロミノンやスウィング〜のような、疾走感のある曲をひそかに期待して聴いてたけど、流れ的にキレイにまとまっているせいなのか、『この曲イチオシ!』が見つからなかったです。
それでも、このアルバム聴きながらカレーや8ビット風の野菜スープ作ったら、とっても楽しいでしょうね!
メジャー作品で初めてお薦めできる、ファン納得の仕上がり
★★★★★
昨年発売された”ダウンタウン”と”ソングブック”がYMCKの魅力を全く判っていない残念な仕様(個人的には☆3以下だと思う)だったのに対して、今作こそメジャデビュー初のオリジナルアルバム、ファン納得の仕上がりだと個人的に思う。インディーズ時より音源と音域が拡がっているのが、まさにメジャー仕様。おまけの過去作品PVのDVDも良いけど、自分は特典の”YMCKの仰天レシピ本”の方が遊び心満点でスキ。インディーズ時代のYMCKを聞いた事をない人もオマケのDVDで過去作品に触れるチャンスだと思いますので是非お薦めします。