まさか本作がスティーブの遺作になってしまうとは夢にも思わなかった。

思えば自分にとっての永遠のNo.1バンド・BON JOVIの新作に初めてガッカリした2009年、このバンドだけは裏切らなかった。まるで年々若返っていくかのようにハード&ヘビーに進化していく彼らに一生ついていこうと思った。もうあの歌声を生で聴くことは出来ないが、彼の歌声は永遠に輝きを失う事はない。ありがとうスティーブ・リー!これが最高傑作です。

もうあの声が聴けないのかと思うと未だに信じられない…名シンガー、スティーブ・リーが残した素晴らしい歌声は永遠である。
R.I.P Steve Lee

スイスのメロディアスハードバンド、ゴットハードの10th。2009作
前作「Domino Effect」が楽曲充実の見事な傑作だっただけに、
それ以上のものが聴けるかと少し心配だったが、それはただの杞憂だった。
長年培われたこのバンドの音楽的な実力は、本当にすごいものがある。
オリエンタルなムードをかもし出しながら、それを叙情メロディで包み込んだ
1曲目からしてじつに見事だし、それ以降も自身に満ちあふれた不変のメロディと
大人の哀愁を感じさせる、力強いメロディアスハードがたっぷり楽しめる。

毎回、抜群な安定感のハイクォリティな作品を作り続けるGOTTHARD。
今回も間違いナシです！
へヴィなリフと、キャッチーなメロディがあいまって、最近の作品とはちょっと違う
初期の頃の”骨太ハードロック！”な作風を彷彿とさせる感があると思いました。
５曲目からが特にそうで、個人的にはこれを１曲目に持っていった方がカッコイイんじゃね！？
なんて思ったりなんかして（＾＾；
思わずオーディオのVOLを思いっきり上げたくなってしまうような、ゴキゲンなアルバムです！！

「HUMAN ZOO」から始まったハードロック回帰路線は新しいアルバムを
発表するごとに進んで行った。しかし、どこかにまだソフト路線時代のファンを
意識したアルバム作りをしている気配を前作までは感じられた。

…が、今回のアルバムにそういう気配は一切なし！

聴いているこっちが「こんなメチャハードなアルバム作っちゃって大丈夫なの!?」と、
思わず心配してしまうほどのハードでダイナミックな聴き応えのあるアルバムです。
アルバム通して捨て曲なし！
特に1曲目から2曲目への流れは見事です。
バラードも入っていますが、決して甘すぎず
このアルバムにマッチした美しいメロディを聴かせてくれます。

このインパクトの大きさは、個人的には2ndアルバム以来です。

自分たちのやりたい音楽を追求するために自らのレーベルを立ち上げ、その成果が
このアルバムでやっと達成できたのではないのでしょうか。

とにかくハード！そしてメロディアス！彼等のキャリアの中で1〜2を争う完成度の
高さを誇るアルバムだと思います。
またハードロックに戻って来てくれて、こんなに素晴らしいアルバムを作ってくれた
彼等に感謝です。

レオのギターソロが、また投げやり的なソロになっているのがちょっと心配ですが
それでも昔よりは、ちゃんとツボを押さえたソロを弾いています。

それから、CDプレーヤーで聞く人にはSHM-CDをおすすめします。
驚くほど音がクリアに聴こえます。音のツブの立ち方に感動します。
しかも、ボーナストラックが1曲多いし。
またこれが、なかなかいい曲なんです。