Rothko Chapel
価格: ¥1,325
Painting and music formed a unusual alliance in the mid-1950s in New York City. What came to be called The New York School of music found its first audience among the Abstract Expressionist painters. As a matter of fact, John Cage recalled that his circle of musicians were shunned by the musical establishment of the day and instead were embraced by the painters. Their shared aesthetic sensibilities made for a fluid exchange between the arts; it's no coincidence that Morton Feldman's music was used as a soundtrack for a documentary on Jackson Pollack. Likewise, in 1971, Feldman was commissioned to create a composition to accompany a series of paintings by Mark Rothko in a non-denominational chapel. Scored for chorus, viola and percussion, Feldman's piece obliquely mirrors Rothko's aesthetic practices, incorporating deeply- coloured fields of musical stasis. By employing a droning chorus intertwined with clean viola lines, Feldman creates a more ethereal type of composition than is usual. This version, in particular, has a softness and sparseness which is at once rigorous yet comforting, attaining the spirituality that both artists sought. --Kenneth Goldsmith
雨の夜に
★★★★★
この作品以上に静謐という言葉がしっくりくる音楽を私は知りません。雨の夜はいつもこれを聴きながら、雨音とのアンサンブルを楽しんでます。
聴く瞑想
★★★★☆
クラシック楽器を使ったアンビエントミュージックといった趣。なるほどロスコの絵にぴったりだ。いわゆる「現代音楽」に分類されるが、ケージやクセナキスに比べて敷居は低く、あまりなじみのない方でも素直に聴けるのではなかろうか。
マーク・ロスコーに捧ぐ傑作
★★★★★
アメリカのロスコーチャペルのオープンを記念して1971年に作曲されたフェルドマンの傑作の1つである。フェルドマンと親交のあったマーク・ロスコー(1903-1970)は20世紀を代表する画家であり、同時に私が最も好きな画家である。千葉県の川村記念美術館には『ロスコー・ルーム』という部屋があり、彼の大作7点が展示されている。ロスコーの大作がまとまって展示されているのは、世界中でもイギリスのテート・ギャラリー、アメリカのロスコー・チャペル、そして千葉県の川村記念美術館の3箇所だけである。彼の絵画を見ていると、無限に続く絵画の中に吸い込まれる錯覚に陥る。そして、長時間じっと見ていると単調な色彩が様々な色に変化していくように見える。ロスコーに絵画は無限へと続く異世界への扉である。ロスコーの絵画は是非実物を見て頂きたい。千葉県の川村記念美術館でロスコーの実物が見れる事は千葉県民として誇りに思っている。フェルドマンの『Rothko Chapel』はロスコーの4枚の絵画からのインスピレーションを得て作曲された。フェルドマン独特の静寂な音世界はロスコーの絵画に非常にマッチしている。特にコーラスが美しい。あたかも耳でロスコーの絵画を『聴く』ようである。極限にまで抑えられた編成(コーラス、ヴィオラ、チェレスタ、パーカッション)で無限のロスコーの世界を表現している演奏も素晴らしい。『ロスコー・ルーム』で聴いてみたい作品だ。残念なのは、ロスコーは1970年に自殺により世を去ってしまったため、フェルドマンの作品を聴く事が出来なかったと言う事である。更に、ロスコーはロスコーチャペルの完成にも立ち会えなかった。今となっては鬼籍に入ったフェルドマンとロスコーは天国で再会を果たして、多くの仲間達と芸術談義に花を咲かせている事だろう。併録の『Why Patterns?』はピアノ、グロッケンシュピール、ピアノのための作品である。全体的に非常に抑制されており、音楽は螺旋階段を登るかの如くフレーズのパターンを発展させていくようにゆっくりと進行していく。非常に緊張感のある作品だが、サラリと聴かせてしまう演奏能力の高さには驚かされる。