都会的なDub Music
★★★★★
奇才Bill Laswell氏のDub Musicシリーズの第三作品。
Laswell氏の数多いDubアルバムの中でも、最も洗練された音世界が構築されているのではないでしょうか。
僕が Bill Laswell氏のサウンドに巡り会えたのは、彼がMaterial名義でアルバムを出していた頃。
今ではどうやらCD版での再発もされていないようで、LP版のまま我が家でお蔵入りです。
彼がメジャーシーンに躍り出て来たのも、確かHerbie Hancock の「Future Shock 」の制作に抜擢されてからじゃないだろうか?
MTVの人気にも支えられこのアルバムはビッグヒットしましたねえ。
「Future Shock 」で重要な役割を占めていたのが、他ならぬBill Laswell氏だったわけです。
僕もずいぶんと長い間、彼から目を離してしまったわけなんですが、
彼の才能は色々な形で開花していたわけなんですね。
「Dub Chamber 3」のようにDubを手法とし音を展開して行くのも彼の側面の一つであるようですね。
特にこのアルバムは民族色はほとんど反映されてはいず、ひたすら都会的なDub Musicです。
音の根幹をなす彼のベースラインが執拗に地を這うのも嬉しいばかりです。
僕がかつて愛聴していたMaterialのアルバムもそうだったのですが、
「Dub Chamber 3」では、さらに粘着質に魂が籠もり一定のリズムの深遠に引き込まされます。
最後に参加ミュージシャンを記しておきます。
■Nils Petter Molvaer:Trumpet
■Nicky Skopelitis:6,12String Guitars
■Craig Taborn:Electric Piano
■Bill Laswell:Bass.Keyboard
■Jah Wobble:Bass
■Karsh Kale:Drums.Tabla