「俺様レコード」でやりたいことやってみました、な一枚
★★★★★
ガガガSPのファンの中でも「フォーク」の側面を理解しているファン向け、という
ターゲット層狭すぎ採算度外視の男気溢れるフォークカバーアルバム。
23分とビックリするくらい短いのでミニアルバムという位置づけだが
「金」と「女」をテーマにした渋い曲選はおっさん好みで何度でも聞きたくなる中毒性がある。
特に泉谷しげる「告白のブルース」のカバーの完成度が高い。
原曲発表から40年経っても悲しいくらい違和感が無い男と女の価値観の世界を
ガガガSPがパンクのフィルターを通して見事に咀嚼している。
曲リストを見てさだまさししか分からないカスタマーや
シングル「線香花火」で「自衛隊に入ろう」を飛ばしちゃうカスタマーには
全体的に見て歌詞がイタイタしくて共感できないかも知れないが、
ガガガSPもワザと世代間ギャップを表に出してると思われるので
このアルバムを聞いてガガガSPのルーツを知るのもいい。
ガガガSPがフォークをカバーするということは
山下達郎が洋楽をカバーするのと同じくらい完璧に噛み合っている(と個人的に思う)ので
次回フルアルバムで登場する機会があればじっくり聞いてみたい。