パティシエという仕事
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杉野英実さんのことは「プロフェッショナル 仕事の流儀」で初めて知り、
この番組を積極的に観るようになったのも杉野さんを紹介した放送を
観てからになる。
レシピが同じであっても、作られるお菓子のおいしさに
あきらかな違いがあるのはなぜか。
それについてオーケストラの指揮者、演奏者で例えた
答えはとてもわかりやすかった。
番組の中で特に感銘を受けたのは、プロフェッショナルとは、の質問で
お答えになった 「永遠の未完成でいたい」
という一言。
現状に満足することなく、腕・手首に痛みを抱えても頭の中で描く完成に
向かって自らを高めていく。
決して妥協はしない。
その姿勢が彼のお菓子をおいしくさせ、その結果
多くのお菓子好きを魅了しているのだと思う。
パティシエの仕事に興味のないという方でも是非観てもらいたい
放送・作品である。
「当たり前を大事にすること」の大切さがわかりました
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パティシエの世界大会である、クープ・ド・モンド・ド・ラ・パティスリーに日本代表メンバーの一人として参加し、日本チームを優勝に導いたパティシエ。
そんな輝かしい功績があるのに、プロデュース的なことをせず、支店も出さず、デパートにも出店しない。
「あくまでもお菓子を作ることが自分の生きがい」
そう語るパティシエ・杉野英実さんの仕事に迫ったこの一作。
『プロフェッショナル 仕事の流儀』の中でも、かなり完成度の高い作品だと思います。
杉野さんは「当たり前のことが一番難しい」と言います。
「やるべきことをきちんとやれば美味しいお菓子はできる。でも作り手が気を抜いてしまうことによって変わってしまう。意外とみんな当たり前のことをやっていない」そうです。
では、なぜ杉野さんは当たり前を大事にするのでしょうか。
それは、「当たり前を積み重ねると特別になる」ということを知っているからです。
フランスでの修行時代に杉野さんはそのことを知ったそうです。
大評判のパティシエ、ルシアン・ペルティエに惚れ込んだ杉野さんは、4年間手紙を書き続けて入店をお願いしました。
そして念願かなって働くことができたとき、現場で驚いたそうです。
特別な食材は使わず、レシピも料理学校のものと同じ。
何一つ特別なことはしていなかったのです。
ではなぜペルティエ氏の菓子は特別だったのか。
それは、「当たり前のことを当たり前にやっていた」からです。
「当たり前が一番難しい」、「細部にこそ神は宿る」
杉野さんは基本の大事さをペルティエ氏から学んだのです。
作品の中で普段の厨房での様子を紹介していますが、仕事に没頭するその姿はまさに「職人」です。
自分の仕事にも、そして他人の仕事にも厳しい。
でも、スタッフに笑いながら冗談を言うユーモラスな面も。
そんな魅力的でかっこいい杉野さんの姿が、映像を通じてよく伝わってきます。
「ただただひたすらに菓子作りに真剣に向き合う姿勢」
これが杉野さんの魅力だと思います。
その「仕事の流儀」からは、学ぶことが実にたくさんありました。
多くの人に見てもらいたい素晴らしい作品です。
「プロフェッショナル」の中で最大級のおすすめ!
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パティシエ=杉野英実さん・・・。
僕は、このDVDで彼の存在を初めて知った。
杉野さんのお店は日本橋(と言ってもほとんど銀座)の、
メインではない通りにあって、しかも小さい。
一流ホテルからの誘いも断り、支店も増やさない。
マスコミにもあまり顔を出さず、果てなき「自分との戦い」に、
その小さな店舗で、生涯をかけて挑み続ける・・・
何としびれる生き方でしょうか!
圧倒的にかっこいい!
その仕事ぶりをこのDVDで目にした時、
「世の中には本当に凄いプロフェッショナルがいるんだな!」と、
心底、感動したものです。
そういうわけで、このDVDは20回くらいは見ました。
そして、先日・・・、やっと杉野さんのお店に行って来ました!
DVDの中でも紹介されている、「世界大会を制した菓子=アンブロワジー」
をついに食べることができました。
ひと言ではとても語り尽くせない深い大人の味わい・・・
というか・・・杉野さんの人生の味わい・・・みたいなものを
感じさせてくれる超素敵なお菓子でした!
杉野さんご本人もお見かけすることができて・・・
朝の8時半から並んだ甲斐があったってものです。感謝!