おしかけの「おてつだいねこ」さん、けなげにがんばる!
★★★★☆
「ねこの手もかりたいぐらい」忙しがっていた「おばさん」の家に、「おてつだいさんです」といって、「ねこさん」が押しかけてきます。でも、ねこなのにお手伝いできるのかな?
ごくごくふつうの「おばさん」と、やっぱり「ふつうのねこ」の組み合わせが、ほほえましい。でも、ねこだから、ぐるぐる回る洗濯機や、得体の知れない掃除機(ねこはみんな大嫌いですよね)、熱いお茶は苦手だし、「しゃけ」やふわふわの「おふとん」にもめっぽう弱い……。「ねこさん」と呼ばれているところも、人間と平等っぽくて新鮮です。
最後の、ねこさんの打ち明け話には泣かされます。「ごはんは、だれかといっしょにたべるのがおいしいわねえ」というおばさんの言葉も、胸にしみてきます。おばさんもねこさんも、一緒にいられるからもう寂しくない。
小学生なら一人で読めます。鈴木まもるさんのパステル画も温かみがあり、ほのぼのしていて、ぴったりです。