淫らな不貞妻にお仕置き
★★★★★
妻の浮気を夫が知るに至る冒頭に寝取られ感があって、その後の展開に期待を抱かせる。そこそこ年数を経た夫婦を連想させる北条麻妃さんが、他の男とのアバンチュール的な逢瀬を繰り返して快楽を貪る不貞の妻を、熟女ならではの濃厚な淫らさで上手く演じている。はしたない淫語を連発しては、キッチンやベランダで乱れに乱れて何度も絶頂するのがいやらし過ぎて実に興奮する。そんな妻を叱責できない、不甲斐ない夫につれなくあたる妻の振る舞いには何だか他人事とも思えない、身に詰まされるような複雑な思いがしないでもないが、後半から逆襲の展開を迎えて溜飲が下がる。若い男にイレ込み、夫には許さない中出しまでさせるような妻にはこれくらいのお仕置きは当然!どころかまだ足りないくらいである。嫌がる自分の妻を緊縛(両手と猿轡)して無理矢理責めることで鬱憤を晴らすのが痛快。抵抗が次第に薄れて被虐的に悶え始めるのが実にいやらしい。この後何故か相手の男を呼び出して3Pな展開になるのが不可解だったが、オチを観ると納得である。ただ、このようなコメディな結末も悪くないが、いっそのこと相手を呼び出してから、これが夫婦の営みとばかりに見せ付けるだけ見せ付けておいてお預けさせるくらいに夫の地位を復権させてほしかったな。3Pに持っていくための夫の「お許し」だとは思うが、これにより夫の逆襲による爽快感がややスポイルされてしまったので。妻と同様に相手にもお仕置きは必要である。それでも、まぁ、本能の赴くままに求めて乱れる妻の、嬉々として交わり続ける様を見ると、これが果たしてお仕置きになったのか甚だ疑問ではあるが……。どちらにせよ、北条さんのいやらしさ溢れる、いや、溢れ過ぎる痴態が存分に堪能できることを前にしてはオチなどどーでもよくなる作品ではある。