超恥ずかしがり屋の演劇少女成長物語完結編
★★★★★
「ひとひら」
1薄く平たく小さいもの一つ。
2ほんの少し。ごくわずか。
主人公の麻井麦は極度のアガリ症の女の子。
そんな彼女がひょんなことから演劇研究会に入ることに。
彼女にとって苦痛でしかなかった“演劇”。
幾度となく挫折し、その度に仲間に助けられる麦。
7巻はそんな彼女たちの物語の完結編です。
彼女も演劇を初めて2年が経ちました。
彼女にとっての“演劇”はどのように変化したのでしょうか。
そして彼女は演劇を通じてどのように変わったのでしょうか。
主人公、麻井麦の“ひとひら”ではあるけれど、確実な成長。
是非あなたも感じてみてください。
本当は少し羨ましかった
★★★★★
私にとって「学校」という場所はほんの一時期を除けばただ苦しいだけの場所だった。
当時は友だちがいない、ということは私にとっては大したことではなかった(何とも思わなかった)が、本作を読み終わったあとでは「もっと若い時に本作のような作品に出会えていたら、今とは別の未来があったかもしれないな」と思えた。
そういった意味で、本作に出会えたことは幸運だったと思う。自分に自信が持てなかったり、人生に迷った時に読みたい。そんな作品である。
・・・最初に書店で目にとまった理由、それは本作の主人公・麦が学生時代に好意をもっていた子に似ていた、ということもあったり。たぶんコレが最大の理由。
踏み出すことの大切さ
★★★★☆
1巻目から踏み出す勇気について教えられる漫画でしたが、最後までそれを貫く感じの物語でした。一番主人公に向いていない性格の少女を主体に描いているからこそ、大冒険や大成功ではなく大団円を迎えることができた作品だと思います。読み終わると、とにかく『嬉しい』気持ちになりました。
感動…
★★★★★
ずっとこの、ひとひら7巻がでるのを心から楽しみにしてました。 読み終わったころには、目に涙が… なんて言うかこの作品にであえて本当に良かったとこの巻を読んで改めて思います。 まだ7巻を買ってない人は、今すぐ、 この本を読み始めようか悩んでる人は、絶対読むべきです。 全部読み終わったら心から良かったと思うことでしょう。
MY本棚殿堂入り
★★★★★
何年経っても古本に出さずに本棚に残したい。
そういった作品を誰しもお持ちであると思います。
ひとひらは私にとってそのひとつとなった作品。
堂々の最終巻です。
続けられるだけ連載を続けるタイプの作品とは異なり、当初から終着点までの構想・構成が練られていたと思われる本作。
最終巻である今回もその最後にふさわしいものとなっていました。
「引っ込み思案であがり症の女の子──麻井麦が演劇を通して成長する姿を描く」
これだけの魅力的なキャラクターが揃っているとそのコンセプトからずれて寄り道をしたくなりそうなものですが、
麦を中心とした物語からブレることがなく(唯一の例外が野乃先輩の話でしょうか)、まっすぐ走りきった作品と言えるかと思います。
そして何より、「読んで面白かった」というよりも、「読んで良かった」そう思える一作。
既にお持ちの方は今一度最初から読み直してみると良いかもしれません。
また、まだお持ちでない方はいまこそ手に取ってみてはいかがでしょうか。
尚、本編はこれで最後となりますが、シリーズはまだ完結とはならず外伝という形でもうしばらく続くそうです。
そしてその内容は、本編ではやらなかった上述の寄り道。
具体的には、麦以外の登場人物たちそれぞれにフォーカスをあて、順次1話完結形式で描いていくそうです。
他のキャラクターの掘り下げも見てみたいという欲求は読者としてもありましたので、まだまだ楽しみが残ります。