人類学者のケイシーは作家ジョーダンの新作のために彼の邸宅に訪れます。
そこには贅沢な暮らしを好むジョーダンの母ベアトリスと亡き兄の娘アリソン
が暮らしていた。そんな彼らの生活は外界と接触を好まず、家族との愛や
心の通い合いもまったく感じられなかった。しかし、仕事を進めていくうちに
ケイシーとジョーダンは惹かれあっていく…
ケイシーのこの冷たい邸宅での生活の中での心の葛藤が見事に表現されて
います。人類学者とはいえ、堅苦しくなく何事にもオープンな彼女の明るい
性格にひきつけられます。またノーラ自身も人類学者を描くだけあって
その世界のことを十分に調査したことがうかがい知れます。