学部1年生の必読書であり、シニアの趣味の読書にも最適です
★★★★★
幾何が苦手で、すこし勉強にと思って、買った本です。
1,2部が代数、3部が幾何の問題解説です。
全体に、面白い問題なので、解かなくても、読書に最適な
本です。
実は、高校入試向けの本ですが、代数の部には、商学や経済
学の基本問題を題材にしたものが、いくつもあります。
1次関数のところには、需要関数と供給関数が出て来て、連立
させた「蜘蛛の巣cobweb理論」まで、解説されてます。
2次方程式y=1.5x(1-x)をつかって、ヴェルハルスト方程式を
説明しています。これは経済学に出てくるカオス理論の基本式
ですね。
1次関数のマクロ消費関数とケインズ乗数過程もでてきます。
それから、それからーーー。
確率のところでは[、(表、裏)(表、裏、)ーーの反復結果の
樹形図を説明してますが、これは、商学部で勉強する株式価格の
2項モデル変動図ですね。
最後のところでは、デカルトの解析幾何がでてきます。
確率の問題を含め、文系大学の問題にもなりうる、よい問題が
沢山解説されているので、読むのが楽しみです。
[解けないシニアとしては]
商学・経済学部生におすすめです。
学校ではできないアプローチ
★★★★☆
小島寛之氏が雑誌「高校への数学」に連載した記事をまとめたものです。
数学に興味のある中学生には是非とも読んでほしい一冊だと思います。
内容は「代数(初級編)」「代数(中級編)」「幾何(中級編)」で構成されています。
「代数(初級編)」については、文字式や方程式などの分野で、「かけ算て何?」「同類項はなぜ分類できる?」など、学校で教えてくれそうで教えてくれない基本的なことから扱われています。なので、数学そのものには興味がありつつも中学数学でちょっとつまづきかけている生徒には有効なアプローチになるような気がします。
中級編のほうは、代数も幾何も難しいですね。代数については、公立であれば高校で習う考え方も扱っています。ただ、その扱いかたは世の中の出来事を例にとって語っているので、面白く読めます。幾何についても難しい問題を扱っていますが、問題を考える視点を解説してくれていますので、「勉強すれば解ける」という実感を持たせてくれると思います。
しかし、標準レベルの中学生でも、ちょっと厳しいかもしれません。
この一冊を通じて、数学に対しての興味を高めるような構成になっています。このようなアプローチは学校ではなかなか出来ないものなので、数学に興味のある生徒は是非とも挑戦してもらいたい一冊です。
中学校の教材に使いました。
★★★★☆
中学校の数学の授業(通常の授業ではなく、数学への造詣を深めるような特論的な授業)の教材を探すために購入しました。
こういった目的には非常に合致した内容で、いくつか話題を拾うことができました。
ただ、割と内容のレベルは高く、「ここは難易度が高くて使えないな‥」という部分もありました。(中学校は公立で、学力は標準よりやや低めです。)
本の前書きに「数学の苦手な人も興味を深めるために使える」と書いてありましたが、苦手な人、基礎がついていない人が一人で読むのは難しい部分もあると思います。
しかし、この本は各節が独立の話題となっているので、興味のある部分から、理解できる部分から読んでいく、ということもできると思います。