現在のところシリーズ史上最後となっている3連敗から4連勝での日本一達成。
　第3戦終了後、近鉄・加藤投手が放った一言から巨人が鬼気迫る勢いでの4連勝。「口は災いのもと」という諺が如実に現れた出来事ではないでしょうか。
　
　巨人＝球界を代表する人気球団。
　近鉄＝球界を代表するお荷物球団（この当時）

　この対照的な両チームの決戦と言うのも印象的です。

シリーズだけじゃなく、この時代の巨人は熱かった…。当時は公式戦のナイター中継を見ながら「なんで必ずチャンスで原に回るんだーー！！オマケにまた打てないんだーー！！」と言いながらそれでもＴＶにかじり付いていたものです。生え抜きの選手達が活躍して胸を震わせた時代…。その集大成がこのシリーズにあったような気がしますね…。加藤投手の「たいしたことない」発言のインタビュー音声などが収録漏れしている残念さはありますが、少し柔らかめに解説やテロップで盛り上げてくれてます…。未だにこのシリーズの記憶が脳裏に焼き付いているヒトも結構多いのでは？最高のドラマでしたね…。なのに最近は……。もっとがんばれ！ＮＰＢ！！

３０代の男性にとっては、これこそ最高の日本シリーズだったのではないでしょうか。私も含めて、周囲の友達は皆食い入るようにテレビを見ていたものです。
第１戦の１回裏近鉄先頭打者大石がいきなり巨人のエース斉藤からホームラン、その後あれよあれよという間に巨人３連敗。しかし、第４戦の香田の好投から巨人が息を吹き返し、第５戦ではシリーズノーヒットだった原が劇的満塁ホームランで復活（ピッチャー吉井）、第７戦では駒田、原がホームラン、しかも引退を決めていた中畑までが現役最後の打席（代打）で涙のホームラン、結局３連敗４連勝の大逆転で巨人が日本一となりました。
このＤＶＤにはこれらのシーンがすべて収録されており、当時、授業の合間や学校帰りに食い入るようにテレビを見ていた興奮がよみがえってきます。特に原の満塁ホームランのシーンは、編集が上手く、感動ものです。
このころのプロ野球は素晴らしかった。巨人の選手も他のチームの選手も、男臭さがいっぱいで、迫力にあふれていました。熱い血潮がみなぎっていました。今思えば、このころが、プロ野球が最も輝いていた最後の時代であったのかも知れません。
斉藤、槇原、桑田、篠塚、中畑、原、岡崎、駒田、クロマティそれにブライアント・・・素晴らしい時代でした。

この手のＤＶＤの大抵はダイジェスト的でがっかりすることが多いのですが、こちらは全七試合の主要シーンがきっちり収録されているのでご安心下さい。シリーズのデータも別紙で付属しており、インタビューシーンもちゃんとあります。稀に見る名勝負は何度見ても飽きないことでしょう。…でも近鉄ファンは星２つ減ですかねー。

８３年西武ＶＳ巨人の次に印象的なのがこのシリーズ。４戦までノーヒットでさんざんだった原選手の初ヒット＝満塁ＨＲ！アナウンサーの「汚名返上～！！」の絶叫が今も耳に残ります。香田完封。駒田がＨＲでダイアモンド一周中、マウンドに向かって「バアカ」のシーンも当然収録。ついつい何度も観てカタルシスを味わいたくなる巨人ファン必携アイテム。