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闇に消える (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1415)

価格: ¥816
カテゴリ: 新書
ブランド: 早川書房
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彼こそあのデイヴ・ブランドステッター! ★★★★★
主人公は、保険会社の調査員デイヴィッド・ブランドステッター。保険金を支払うかどうか、保険会社の依頼を受けて当事者を調査する仕事だ。とかく保険金には詐欺あり殺人あり、調査をしているうちに必ず隠された事件に遭遇し巻き込まれていく。

デイヴは初登場時で40代半ば、最終作品ではとうに70才を過ぎていたことになるのだが、そうとは思えない長身かつ若々しい肉体!と正義感によって粘り強く事件を解決する、カッコイイ中年。銃は持たず、下品な言葉づかいもせず、インテリアとエクステリアに凝り、小物や車にもこだわりあり(毎回ぶっ壊すが)。アメリカ西海岸の、主に架空の町で事件は起こる。ちょっと硬派のシリーズ。

最大の特徴は、主人公がゲイであるということ。この第1作の冒頭では、彼は長年連れ添った男性の恋人を病気で亡くし、悲しみに沈む自殺志願者。彼は添い遂げる相手を探しつづける古風なタイプ。デイヴは前半では父親の築いた大手生命保険会社の調査員だが、彼がゲイであるがゆえに取締役会の反対にあい、父の死後その会社を継ぐことができず、シリーズ後半ではフリーの調査員。
作者ハンセンは、教師などの職をへて作家になり、(彼自身はゲイではないが)ゲイの公民権運動を長年にわたって行なう一方、このシリーズを含め、面白くも鋭く社会問題をえぐる作品を書いている。

全ての作品で、事件の核心は現代アメリカの抱える社会問題(産業廃棄物の不法投棄、幼児ポルノ、家庭内暴力、ホームレス、民族差別、ゲイ差別など)。アメリカ現代社会の暗部を鋭くもセンチメンタルにえぐるシリーズである。