前作「太陽の少年」に続き、期待を裏切らない作品を出してくれました。良い作品が出た後は「次までこの力はもってくれるか」とヒヤヒヤするのだけど、この時期の徳永さんは見事。
ほぼ全ての曲がかなり上質。徳永英明を代表するであろう曲もこの時期にかなり集まっているように思う。
このアルバムの凄いところは、どれをシングルカットしても成り立つのでは、と思わせる力がある事。特に「太陽がいっぱい」はシングルとして出さなかったのが不思議な位である。
「太陽の少年」の時のような、広い広い視点でのメッセージとはまた異なった視点からのメッセージ性がある。簡単に例えてみると、前者は『今の時代を生きる、全ての人へのメッセージ』だとすると、今回のアルバムには『愛する、近しい人へのメッセージ』という感じがする。どちらも無くしてはどちらへも届かない事なので、こういうパターンで曲を出してくれたことがとても嬉しい。
季節としては、ピンと寒さが張り詰めた、冬にオススメ。
「イントロ2」の前には、こういうタッチで歌われていた曲が多かったので、昔からのファンには懐かしさも味わえるだろう。そして同時に今までにない新鮮さも!