この単語集に記載されている単語は、確かに頻出のものがよくとりそろえられていて、筆記対策としては☆５つをあげてもいいくらい、非常に完成度が高いものかと思われます。
ただし！一つ注意してほしいのは、いくらこの単語帳で単語を覚えても聞き取れるかどうかは別問題ということです。僕は経験として、４級レベルのリスニングに関しては、この単語帳でしっかりと単語を把握しておけば、それだけで十分に聞き取ることができたのですが、３級レベルになると文章の複雑さがグッと増して、知ってるはずの単語でも聞き取れなくなる、という事態に直面しました。だから、どのような単語がでるのか視覚的に確認しておくのも良いと思いますが、耳でそれらの単語を実際に聞けるものを、何かしら用意したほうが絶対に良いと思います。ちなみに試験のヒアリング対策用のCDでもある程度それを補うことはできますが、より多くの単語を一度は耳にしておくという意味では、やはり単語（もしくはそれを含めた例文）を収録したCDを何かしら持っておくべきでしょう。

学習歴の短い私にとって、単語は最大のハードル。
今まで見たことのある語彙が絶対的に足りない。

着手したのは検定３週間前。

第１週目は単語がピンイン毎に掲載されているので、まず初めに発音しながら
一声はピンク、二声はオレンジ、三声は緑、四声は黄色のマーカーを塗って確認。
そして、一頁を３分割して１セクションごとに意味と発音を合わせました。
４級の分野のみ、通勤２時間×３日くらいかけました。（文法やリスニングもあったので）

第２週目はそんな悠長なことをやっていたら間に合わない！と気づき、
覚えきれないままに４級の問題に突入、１問解いてはピンインの頁に戻り
他の選択肢のピンインも同時に確認しました。
ここで、同じような問題が繰り返し出題されていることに気づき、後半スピードアップ。

第３週目は前半３級分野の色分け作業（一応せめて２声っぽい、とか３声っぽいという曖昧な感覚をつかむ）、
後半は４級分野と同様に一問ごとにピンインの頁に戻り、
出題された単語に鉛筆で丸をつけつつ問題を解きました。
こちらも、初めは単語４つ分のピンインを見つけるのに結構な手間がかかるのですが、
問題を進めるうちに勘が働くようになり（なんとなく４＋１っぽい）とか
チェックが速くなるのが楽しかったです。

最後に集中して短期記憶に入れたため、おかげさまで本番はどれも「少なくとも片方のピンインは知ってる‥」というところまでいけました。

今おちついてレビューを書いている今はもうほとんどの単語は忘れました。。
使えない単語に意味はあるのか？と問い始めればきりがないですが、
とにかく検定に受からなければならない場合もあるので、
１つの例として参考にしていただけるとうれしいです。
学習はこれで終わりではないので、合格証明書を手にした今
改めて用法などを確認しながら落ちついて定着させていこうと思っています、。

中検での出題率が高い単語を声調で分類して掲載していますので、
まさに中検の最初のほうで出題される、声調、ピンイン問題の対策ができます。
確かにここで掲載されている単語はピンイン問題に限らず設問全般でかなり出題されました。
ただし声調ごとに分類された単語をただ暗記するのはかなりつらいです。

検定だけでなくその後の学習にも役立てたいならば、短文の中で単語を習得するほうが有用でしょう。
声調を正しく記憶するという点ではCD等を活用して実際の発音を体にしみこませたほうが良いでしょうし。
そういった意味で、常日頃から学習している方にとって
検定受験にあたって単語の漏れをなくすための本と捕らえたほうがいいと思います。
あるいは検定のレベルが分からない方にとっては、必須単語を知る為のガイドラインとなりえるかと思います。

星4つとしたのは、4級、3級と2度活用できることと、検定に必須な単語を見事に絞り込んでいるという点です。