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スペイン内戦 (文庫クセジュ)

価格: ¥2,220
カテゴリ: 新書
ブランド: 白水社
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2冊目に最適 ★★★★★
値段も安く、ページ数も少ないので一見お手軽に見えますが、決して(私のような)初心者向きの本ではありません。
スペイン内戦についてのある程度の知識がなければ、読み進むのがかなり辛いです。人物や所属団体、諸事件、前史についての注釈がとても少ないので、その都度ネットなどで調べながら前へ進まねばなりません。巻末に年表が付いていますが、写真は一枚もなく、地図も別に用意する必要があります。おそらく内戦研究を始めた人にとって、2冊目に手に取るのに最適の作品と思われます。著者は細かな事象よりも、大きな視野でスペイン内戦を捉え直し、いろいろな角度から分析しているので、頭の整理に役立ちます。
買っておいて損はないでしょう。よくまとまったいい本だと思います。
ずがない ★★★☆☆
 文庫クセジュに共通する悪いところであるが、何しろ地図がほとんど掲載されていないので読み進めるのに別に地図が必要になり、これ一冊で用が済まないのも共通点である。そんな訳で、スペイン国内の地理に詳しくないとこれだけでは戦線の移り変わりなどが理解できない。
名著 ★★★★★
フランス人スペイン史研究家ピエール・ヴィラールによるスペイン内戦史。通史でもなく、ある一つのテーマに固定したものでもなく、内戦の状況と構造の分析を軸に、政治・経済・軍事・社会・心性など様々な視点からスペイン内戦の全体史を描こうとする。日本語のスペイン内戦史文献は単調な通史がほとんどであるが、このヴィラールの著作からはオリジナルのダイナミズムが感じられる。
最近の欧米の内戦史研究では、ある地域に注目した研究が蓄積されてきているようだが、このように全体像を捉えなおす、整理してみる必要も
あるだろう。特に、近年停滞している日本におけるスペイン内戦史研究においても、ここ10数年の研究成果を踏まえた新たな内戦史を描いていく必要があるのではないか。

それから、多少内戦に関する基礎知識がないと読みづらいと思う。