そして60年代は終った
★★★★★
1969年作品、
2001年発売のデジタル・リマスタリング盤、
グレン、ジミー・ウェッブ、アル・デ・ロリー三者による一連の傑作アルバム群の掉尾をかざるこれももちろん大傑作、
1と7がジミー作で7はグレンのベスト歌唱のひとつ、2と9は後にソロ・シンガーとして活躍するバフィ・セント・メリー作、グレン自作が3曲、
3ではグレンのカントリーピッカーの腕前が楽しめます、
5はベスト盤常連のカントリーポップの逸品、
フェニックス、ウイチタと続いたご当地ソング連作が本作では南下してメキシコ湾沿いの町、テキサス州ガルベストンへ、前2曲がブルーカラーの主人公の心情を幻想的なほどに歌い上げた60年代ポップスを代表するラブ・ソングだったが、ベトナム戦争泥沼化の時代を反映して「ガルベストン」の主人公はベトナム戦争従軍兵士、故郷ガルベストンに残してきた21歳(たぶん同級生)の彼女にベトナムの戦地から思いをはせる内容です、
ジャケットはガルベストン湾に佇む彼女、という設定らしい、残念なのは恋はフェニックスやウイチタ・ラインマンほどには盛りあがらないアレンジ、最後にバリトン・ギターがソロを披露したあとに再度ボーカル・パートがあり心情を歌い上げたほうが良かったと思う、この辺はシングル化するために録音を急がされていた可能性が高いと想像する、
この時期のグレン・キャンベルCDはどれも廉価なのでまとめて購入して家宝にしましょう、