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ベンジャミン・バトン 数奇な人生 [Blu-ray]

価格: ¥2,500
カテゴリ: Blu-ray
ブランド: ワーナー・ホーム・ビデオ
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お得です。 ★★★★☆
最近はBDも入手しやすくなりませたね。お得な1枚だと思います。

フィッツジェラルド1920年代作の短編小説がベースで、主人公が肉体的には時とともに若くなるという大枠は同じだが、時代を大幅に現代よりに移し(ある時はビートルズの歌がながれる等、時代背景の取り込み方が巧みだ)、かつ原作には登場しない人物を多く加えており、原作と切り離して考えてよいだろう。しかしフィッツジェラルド的な感傷、もっといえば無常観を本作は見事に反映している。だんだん若くなる主人公の最後、ブラピの特殊メイク、CGへの関心等が本作を観るきっかけであっても、多くの人は肉体的には時間が逆行するけれども、経験の蓄積や精神的成長の点では時の流れに従わざるを得ない「数奇な」主人公の一生を通じて、時の流れ、永遠、人の生と死、親子の情、人と人の触れ合い、愛、そして人がこの世に存在することの意義について考えこまざるを得ないと思う。長尺の映画だが、波乱万丈で飽きない、しかしどこか悟ったような主人公の人生の淡々とした描写(脚本、監督、ブラピの力量が光る)によって哲学的な思索に引き込まれる。数奇な人生をおくっても、人は生まれてすぐおむつをし、おむつをつけて死ぬのだという逃れようのない宿命。切ないが、だからこそ生きている一瞬一瞬を大事に生き、家族、友人と一緒に年をとりたいと思う。

主人公に影響を与える周囲の人物が内面も含めて細かく描かれている。シルエットのダンス・シーンの美しさに息をのむ、宿命の女性デイジー(ケイト・ブランシェット)はもちろん、幼い主人公を育てるクイニー、主人公の見聞を広げる船長、大人の女性として初めて接することになるエリザベス等、印象深い人たちばかり。そのような人たちと出会っても必ずいつかは別れるのが人生なのである。

年年歳歳花相似、歳歳年年人不同。この漢詩の名句が頭に浮かぶ、米国映画としては異色の逸品だ。