どうしてもそばにおきたい図鑑です。
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蓮の花は、見れば見るほど美しくこの世の物とは思えないぐらいと思いながら、仏様の花という先入観に縛られて好きと言うのもはばかられていました。先が見えてくるような年齢になって好きな物は好きと言って、心置きなく楽しもうという気持ちになり、バリや日本でできるだけたくさんの花の写真を撮りたくなりましたが、なかなか写真の品種は増えず、ネットで画像を集めるだけで、手元に置きたいような本には出合えず、やっと見つけても、蓮も睡蓮も一緒だろうという感じのものが多く期待はずれでした。
自分でも蓮を栽培してみようとも思いましたが、水草を栽培して、ボウフラを養殖しているような気分になり、蚊を減らそうと金魚を入れるとその世話に追われた経験から断念しました。大船の植物園まで遠出しても大して写真は増えず欲求不満気味でしたが、この本に出会えて、うれしくなりました。ネットでどんなにきれいな画像を見つけても、本の形で好きな花の写真を手元に置く安心感は格別です。きれいな蓮の写真を眺めその正しい名前を知るのももちろん意味がありますが、ただ美しい写真に感謝してぼんやりと眺めている時間も至福の時と言えます。
バラや花菖蒲などのようには、色々な品種をまとめて見ることがむつかしい花蓮だからこそ、この図鑑のありがたさに感謝しています。蓮の公園ガイドでもう少し効率的に写真を集められるかもしれません。