人の声は正直だ。私はずっとそう思っている。この人の声を聞いてから、特にそう思うようになった。現在の、人の心さえ掬い取ってしまうような、ある意味「大きな心」ではなく、このアルバムので彼は、自分の想いをわかってほしいと言いたげに、まっすぐな、そして、はかなげな心の声を聞かせている。どの曲も繊細で美しくとても好きなのだが、そういう部分からの私のお勧めは、「夏の素描」、 アルバムタイトルになっている「BIEDS」、そして、「さよならの水彩画」だ。まるで小説でも読んでいるかのように、主人公（？）の姿が見えてくるこの切なさは、ほかのボーカリストには求めても得られないものだと思える。実は、私はこのアルバムに人生を救われた。どうしようもない迷い道の中で、この声に会い、自分の思う道を歩いていこうと決めたのだ。そんな言葉が書かれていたのではない。そんな心が「聞こえた」のだ。今の彼の声はすばらしいが、壊れそうに繊細だったこの頃の彼の声を、今だからあえて聞いてみてほしいと思う。

アマチュア時代からの流れで作っていた曲作りに行き詰まりを感じてクリエーターとしての本当の苦労を味わいやっと脱皮することが出来た時のアルバム。ヒット曲にも恵まれターニングポイントとなったアルバムではあるが、本当の意味での彼の本領が発揮されるまでの創世記のアルバムと言ってもいいと思われる。新しく旅立とうとする気持ちがBIRDSという曲によく現れていて彼のアーティストとしての意気込みが感じられる。

M1とM10が耳に残って好きです。ただ2曲ともキサブローたんの作曲・・・(；ω；)
キサブローたんは、なかなかインパクトのある曲をお書きになりますねｗ

１６年前に友人の結婚式で歌った「輝きながら…」は当時は何処でも流れていた大ヒット曲。彼のハスキーボイスの歌声は女性に評判よかったです。私は冬に風邪気味の時にカラオケで歌って真似しています。