家系譜作成のすすめ!
★★☆☆☆
■ 【著者は 神仏具店経営者です】
神仏具店経営の二人が、家系調査に拘わることから家系調
査研究会を発足し、その会での交流や家系調査のコンサル
ティングを通して、感じた事を著書とした.
■ 【家族の習慣性は相続される!】
家系譜作成の依頼を数多くこなす中、事例から「家系の相
続」が実は、「その家系特有の習慣性の相続」だと言う事を
発見したとしています。そこから「その(習慣性の悪しき所
の)克服法を女性の立場を中心にして、……探っていま
す。」(まえがきより)とあります。
■ 【愛情の欠如の相続問題!】
「家族の習慣性」とは、『愛情』と言う名の財産・借金であり、
四つの軸足で(父性・母性・夫婦・祖父母の存在感)語られ
ております。それぞれの軸に於いて、欠如が諸問題を惹き
起し、その悪しき習慣は次代へと尾を引くことが語られてお
ります。次に、それらの克服法として、先ず、家系譜を作成を
提唱しております。いくつかの事例をあげ、家系譜の作成が
有効であることを明らかにしております。
■ 【女性の視点とは、少々、大げさでは!】
著書の後半は、何か仏具屋さんの手前味噌で、怪しげさを
感じさせます。特にサブタイトルで、「先祖の願いを子孫につ
なぐ女性の役割」或いは、まえがきにある「…女性の立場を
中心にして、…」などは疑問です。著者の大野・星の両氏と
も勿論、男性です。家族の相続において女性が大きな役割
を果たすことは、男女の平均寿命だけから考えてみても、自
明なことです。殊更、女性の視点を強調するサブタイトルに
は、裏切られました。