政治的?
★★★★☆
音楽的には大抵のブラックメタルバンドが薄っぺらい音とただ叫べばいいと勘違いしているのか?と問いたくなるつまらない表現方法をとる中紛れもなくメジャーで通用するバンド。 ただこのアルバムは政治色が強く歌詞に関してはかなり反日的思想が見えているので政治活動に熱心なヴォーカルがこの時期に馬英九に擦り寄る目的があるのかと思えてしまう点が個人的にはマイナスポイントでした。 曲的にはいいので歌詞等を気にしない人ならかなり楽しめます。
台湾からエゲツないのが現れた!
★★★★★
多くのレビュワーの方々がおっしゃってるように、
サウンドはcradle of filthとの共通点をちょいちょい感じさせます。
ゲテモノ的な高音シャウトと野太いデス声を使い分けるボーカル、
生気を全く感じさせない不気味ながら美しいシンセサイザー、
ブラストを多用しないドラム等がそういった印象を与えるのでしょう。
cradleの数ある作品の中でも、
5thアルバム『Midian』のテイストに近いかと思います。
私はシンフォブラックには、
『美しいのに醜い。醜いのに美しい』
そういう絶妙なバランスを持ったサウンドを求める傾向があります。
先ほど挙げましたクレイドルや、
フランスのアノレクシアネルヴォサ等がそうです。
で、このchthonicというバンドのサウンドも正にそっち系。
ストライク中のストライクでした。
どの曲も疾走感に満ちた極悪な激烈サウンドで、
聴いていて血液が沸騰してくるかのような高揚感が得られます。
そこへトドメの一撃と言わんばかりの絶妙なタイミングでブラストが入ってくるのが憎い(^^)
また、二曲に一曲ぐらいの割合でギターソロ(上手い、そしてクサい)が登場するのも嬉しいですね。
二胡の悲痛さと透明感を併せ持ったアジアンチックな音色も良い。
是非多くのブラックメタラーに聴いていただきたいバンドですね。
もちろん星5つで。
余談ですが、ライナーにも書いてあります通り、
この二胡って楽器は限りなく人の声と近い音色が鳴る楽器なんですよね。
聴いていて女性シンガーの声と勘違いしてしまう場面がよくありました。
化けた
★★★★★
前作では、楽曲、サウンドクォリティーも同様チープなもので、作品自体何か中途半端な印象が拭えずリピートしようとはあまり思わないものであった。
それに対し今作は大きく進化した。ドラムとギターが一番良くなっている。かなり聞きとりやすくなった。楽曲も良くなっている。前作ではダラダラした捨て曲が並んでいたが、今作は全曲捨て曲無し。メリハリがしっかりとれており、曲の長さ自体コンパクトなものが中心で非常に聞きやすい。そのためニ胡の導入もちゃんと活きてきている。
兎にも角にも一体何があったのか?、別バンドなのか?と思う程良くなっており、皮肉にも北欧の本場もんブラックにも肉薄している。類似バンドはmisteltein、sirius
お薦め
これはなかなか…掘り出し物です!
★★★★☆
ヴォーカルは凶悪な叫びを上げているが、なかなか多様な叫び方を聴かせてくれる。これに女性ヴォーカルが絡み、シンフォニックなアレンジと相まって、メロディにも充分配慮が行き届いており、聴きやすい。かといって、ブラック・メタルを名乗っている割には音が大人しいというわけでもなく、叙情性とブルータリティのバランスが非常に良く取れている。
メンバーは6人編成で、ツイン・ギターではない代わりにキーボード、そして二胡をプレイできるメンバーが二人おり、5、9などは東洋的な雰囲気もあって、独自の音世界があり、演奏も安定している。
日本盤はボーナスDVDも付いているし、価格や作品の内容を考えると、なかなかの掘り出し物だと思う。
台湾におけるCradle Of Filth
★★★★☆
95年に台湾で結成された6人組ブラックメタルバンドです。レビューサイトでCradle Of Filthを髣髴とさせる音、との記載に興味が湧きCDを手にしました。地響きのような唸り声から爬虫類系統の喚き声まで多種多様な声を操るボーカル、聞く者を飽きさせない変幻自在のメロディライン、激しいドラミングに、美しい女性のコーラスと二胡(バイオリンの仲間)が折り重なるようにして入ってきます。成程これは確かに…と納得しましたが、決して二番煎じで終わるものでは無く、母国語や台湾由来のストーリーを絡めた詞など、東洋ならではの美しさも感じ取ることが出来ます。