愛着ある、思い出の1枚
★★★★★
ジャズのアルバムをまだほとんど持ってなかった20歳頃、初めて自分で買ったウェスの盤(なぜかこれが最初)だった。とにかくこのジャケが最高にかっこよく、見た途端にこう音の雰囲気が感じられてすごく惹かれ、勢い買って帰った個人的に思い入れの深い1枚です。
あれからもうかなり経つし、ウェスの音源もかなり聴いてきたけど、今でもやっぱりこれが一番かなぁ。riversideの経営が行き詰った後、ウェスが最後に録れたもの(63年10月と11月)が中心に入っている。全てメル・ラインとの共演でトリオ。
“the way you look tonight”が始まった瞬間から、ぱあっと眼前に美しい光景が広がっていく。私には“豪奢”“贅沢”…という言葉が浮かんでくる。ソウル・ジャズものに多いシンプルなオルガン・トリオ編成ながら、ビロードの絨毯の上を裸足で(←ひどい例えだが)歩いているような心地。溢れ出る歌心。テーマ演奏後に滑り出すウェスのギター。まるで嫌味なく、それでいてタイトなラインのオルガン・ソロ。今でも心が洗われます。
普段少なからずソウル・ジャズも聴いている身としては、ウェスのトリオはあまりに瀟洒。これこそ“ジャズ”なんだと。そう思う。耳が肥えた今聴くととても洗練された音だなと実感する。“geno”のテーマのカッコいいこと!
ウェスで最初に聴くアルバムは他でもいいけれど(自分は例外的かもしれないので)、彼の音を何かで聴いて好きになった方、ぜひこれも手に取ってみて下さい。
メル・ラインの軽快なソロ
★★★★☆
このCDの1曲目『今宵の君は(テイク1)』は、題名に合わず、スイングテンポでウェスの華麗なテーマの後またまた、ウェスのシングルトーンソロが約3分半、そしてオルガン奏者のメル・ラインがとても足と両手を使ってるとは思えない軽快すぎるソロ。そして、4小節づつのドラムソロ。それを終えてテーマという素晴らしい構成。2曲目は『ドリームズヴィル』。テンポはややSlowテンポ。3曲目は『ジェノ』若干ブルースのノリがはいっている曲だ。4曲目は『ミサイル・ブルース(テイク6)』、5曲目は『フォー・オール・ウィ・ノウ』この曲はおそらくこのCDの中で一番スロウなテンポ。6曲目は『フライド・パイズ(テイク2)』。7曲目は『今宵の君は(テイク2)』そして最後をかざるのは『ミ・コーザ』。これはウェスファンには嬉しい一人ソロ。全てがやさしく尚且つ軽快と言った感じ。ウェス達が不思議な世界へあなたを誘います。
ジャズギターと言えば!
★★★★★
ジャズギターと言えばウエス!!ウエスのCDではハズレはありません。しかもコマーシャルソングなどは入っていません ジャズスタンダードのみが演奏させています。あのウエスのオルガントリオのメローな演奏が楽しめます。おまけのボーナストラックとしてウエスのソロギターの演奏が聴けます。