プレスティッジ!
★★★★★
1965年プレステイッジと契約した Sonny Criss(as) は「This is Criss!(66)」「Up, Up and Away(67)」「Sonny’s Dream(68)」「The Beat Goes On!(68)」「Rickin’ in Rhythm(68)」「I’ll Catch the Sun(69)」と良質のアルバムを連発します。
社会的現実に意識的にコミットメントしようとする音楽がジャンルを横断して津波のように押し寄せた時期的背景にあって、ハードバップを変化することなく浪々と演奏し続けてしまう Sonny Criss。この姿勢ではジャンルを超えて人の耳に演奏を届けることは難しいでしょうが、ジャズ好きにしてみれば魅力が満載なのも確かです。
このアルバムではブルースも2曲やっていますが、やはりポップスを素材として西海岸らしく明るい滑らかなアルトを聴かせるトラックが素晴らしい。最後に来るタイトル・トラックは特にメロディが歌っている。
Hampton Hawes(p)、Shelly Manne(ds)、Monty Budwing(b) という西海岸らしいリズム陣。思いっきりのジャズが楽しいです。