展開としては、原爆投下の真相をトルーマン大統領の手紙とし、その手紙を巡って登場人物が巻き込まれる姿が面白く描かれており、確かに謎にスポットを当てて、サスペンスとしてもスリリングに描かれているのは評価できると思います。ただ、これまでの高嶋作品は個人的に大いに評価しているだけに、本書ももう少し迫力ある展開に持ち込んでほしかったという不満も少々感じましたが、最後のエピローグで物語がしっかりとまとめられており、読みごたえある作品でした。