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チベット侵略鉄道 中国の野望とチベットの悲劇

価格: ¥2,520
カテゴリ: 単行本
ブランド: 集英社
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チベット文化はまもなく崩壊する ★★★★☆
 チベット鉄道に関わった人々を様々な角度から緻密に追ったノンフィクション。

 チベット鉄道建設の技術者として誇りをもって仕事を成した男。村を分断する形で鉄道が通り、チベット人向けアパートに入居せざるを得なかった家族。流入してくる漢人と警察の圧力に耐えかねて店をたたむネパール人。一旗揚げるつもりで移り住んできた漢人達を取材している。

 永久凍土の上に鉄道を敷く様子を淡々と描くドキュメンタリーではあるが、敷設の前、敷設中の苦労、敷設後のラサの変貌を描くことにより、チベット人のアイデンティティが確実に破壊される様子を言外に伝える力作である。その意味では邦題のチベット侵略鉄道は何とも控えめな表現だ。

 鉄道を敷設することで地面は熱を持ち、凍土は溶ける。土台のコンクリートのひび割れは確実に進んでいる。チベット人の民族浄化とチベット鉄道の崩壊はどちらが早いのだろうか。
チベットは中国共産国家矛盾の象徴か ★★★☆☆
溶解する永久凍土の上に建築された鉄道が機能不全に陥るとき、共産主義国家の崩壊、分裂が始まるであろう。日本のマスコミは共産主義の報道統制の影響で、チベットの実情報道に及び腰で、暴動も唐突にチベットで始まった如くレポートしたり、聖火に対する妨害行為の映像を強調するあまり、そのような示威行動に駆り立てる悲惨な現状や迫害の事実の解明には力を入れていない。

現在の中国は経済的には資本主義そのもので、政治的には帝政ロシアと変わらず、その矛盾によって、ソビエト連邦と同じ運命をたどることなるのではないか、本書の読了後、そのようなような予兆を感じる。
中国の野望が標高四千メートルを超える永久凍土を走る‥。 ★★★☆☆
 富士山より高い高地に鉄道が走るということのもの凄さを一体誰が
理解できるだろう。
 小海線は日本の最も標高の高いところを走る鉄道として有名だが、
それだって、たかが1300メートルくらいのものなのだ。
 一体どのようにして工事がなされたのか。
 ただ立っているだけで頭痛がし、鶴嘴を振り上げるだけで高山病に
見舞われることだろう。
 そんな中で延長2000キロに及ぶ鉄道が敷設された。
 目の上のタンコブ、ダライ・ラマとインドに対する軍事的プレッシャーは
計り知れない。
 1951年、中国によって侵略されたチベットが、いま更なる危機を迎えている
といえるだろう。
 かつては領土と主権を奪われ、今は文化と民族の存在自体が
奪われようとしている。
 平和ボケの日本人に、喝を入れる問題作。
 ただし、ちょっと読みにくいので”3”‥。
青蔵鉄道に乗る前に読め! ★★★★★
チベット侵略鉄道とは挑発的な題名だが、本書を読めば、青蔵鉄道とはダライ・ラマが言うとおり「チベット二度目の侵略の完了であり、文化の虐殺の始まり」であることが如実に見えてくる労作である。
想像を絶する気象条件と技術的困難、膨大な費用をかけても中国政府が敷設に執着したのは、チベットに眠る無尽蔵の鉱物資源が目当てであり、チベット有事の際に大量の人民解放軍を運ぶ手段としても最適だからだ。
金儲けだけが目当ての凶暴な中国人が大量に押し寄せる現実に、なすすべもないチベット人の怒り、無念さはいかばかりか。ダライ・ラマに対する度を越したヒステリックな中傷罵倒を繰り返す国が、常任理事国としてデカイ面をしている国連とはいったいなんなのだろう。著者は列車の中で乗客との会話もメモも禁じられる。外国人としゃべったチベット人は拷問に遭う。青蔵鉄道に乗ることは、中国のチベット侵略に加担することである。それでもあなたは乗りたいですか?