インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

影武者<普及版> [DVD]

価格: ¥3,990
カテゴリ: DVD
ブランド: 東宝
Amazon.co.jpで確認
   時は戦国時代、甲斐の名将・武田信玄(仲代達矢)は敵の雑兵の弾に当たり死去。配下の者たちは「我が死を3年隠せ」という主君の遺言に従い、彼そっくりのコソ泥(仲代達矢・2役)を信玄の替え玉に据えて難を逃れようとするが…。
   黒澤明監督が久々にメガホンを撮った時代劇で、製作にはフランシス・コッポラやジョージ・ルーカスも参加し、またカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞するなど国際的貫禄を誇る作品。黒澤監督独特の色彩センスがもっとも幻惑的に映えた作品ともいえる。しかし、当初主演に予定していた勝新太郎をクビにしたり、また黒澤映画長年の名パートナーでもあった作曲家・佐藤勝が、芸術的見解の相違から音楽を降板するなど、製作上のトラブルの絶えない問題作でもあった。(的田也寸志)
やはり勝新太郎が信玄を演じるべきっだっただろう。 ★★★☆☆
この作品、そして「乱」は仲代達矢の目をむく大仰な演技が好きになれない。用心棒や椿山十郎ではあんなに良かったのに。やはり勝新太郎の信玄を見たかったという思いが強い。黒澤明監督作品では本作より優先して観るべき作品が多いので、相対的に辛めの評価となる。

また、この作品が武田騎馬軍団が信長軍の鉄砲隊の三段撃ちに敗れる、という構図を、多くの日本人の頭脳に定着させたのも事実である。史実と違う映画は世の東西を問わず数多あるし、この映画が撮られた頃は上記構図が定説だった。それにその定説通りの展開の方が画になるのは確かである。したがって娯楽作品であると割り切り、目くじらをたてる必要はないと思うが、武田軍と信長軍の決戦の真相については新書・長篠の戦い等で知っておくと良いだろう。
最後の"面白い"黒沢映画 ★★★★☆
評価の別れる映画であるが、これは黒沢明が作った最後の「面白い」映画だと思う。この後も「乱」や「夢」などと黒沢作品は続くが、いずれも傑作とは言い難い作品群である。「影武者」は決して最高の黒沢映画ではないだろう。しかし、脚本の面白さ、背景に流れるペーソスとユーモア、配役の面白さ等々、黒沢監督健在なりと言わずにはいられない。すでによく知られているように、元々は勝新太郎が主役として抜擢された作品であったが、トラブルのため急遽、仲代達矢がピンチヒッターとして起用された。勝新だったら別な味の映画になっていただろうが、仲代氏は仲代氏なりになんとも言えない悲しみを秘めた名演を見せてくれている。

影武者をめぐって飛び交う噂や憶測も、展開に妙味があり、推理小説のような雰囲気がある。こそ泥が信玄に似ているということで影武者にされるという荒唐無稽な話は、コメディタッチで描かれ、黒沢監督の人間味も感じさせる。戦国時代の武将達の英知をつくした駆け引き、武田信玄の大きさと心意気、またそれを取り巻く多くの人々の人間ドラマを見事な錦織を織るように作られた重厚な映画である。戦闘シーンの迫力のなさは、予算の関係上仕方のないことかもしれないが、もう少しなんとか出来なかったものか。そこが不満で、星一つ引かせていただいた。
このような作品を見てしまうと、他の時代劇はもう見れません。。。 ★★★★★
語り尽くされていますが、美しい絵画的なシーンの連続で
これだけでも、堪能できる作品です。
このような本物感たっぷりの作品を見てしまうと、
他の時代劇はもう見れません。。。
有名な史実に基づいているので、歴史ファンにもうれしい作品だと
思います。

・仲代達矢さんはすばらしい演技だが、やはり日本人が持つ信玄のイメージ
 とは違うと思う。仲代さんの持つ繊細さが、ちょっと信玄にはそぐわない。

・織田信長は、風貌、衣装とも、イメージ通りでありすばらしい。
 最高のはまり役。

・家康は、やはり素人演技という感じがする。
隆大介の信長がカッコイイです。 ★★★★☆
失敗作なのか成功作なのか。どちらにしろこの貫禄ですからさすが黒澤監督だと思いつつ、しかしやはり仲代達矢さんのミスキャストは痛恨です。
仲代さんは私にとって永遠に輝く机龍之介(『大菩薩峠』)であり、素晴しい俳優さんです。しかし、この影武者の男は思い込みの激しいお馬鹿さんのはず。「ちょっと頭が弱いのかな?」的なお馬鹿さんの一途な滑稽さがあってこそのラストの悲劇であるはず。仲代さんの美しい目には状況を認識する正気があり、面持ちには理知の悲しみがあり、低い美声には知性があり、とてもとてもとても、お馬鹿さんには見えない。
嗚呼、やはり勝新太郎でなければならなかったんですね。あのユーモラスで陽性のバカっぽい雰囲気がこの役には必要だったのです。だから、申し訳ないが、勝新太郎を降板させた黒澤監督が全て悪いのです。このミスキャストのせいでこの映画は転んだと私は思います。
ちなみに子供の頃にこれを見て以来、隆大介が私にとっての信長になりました。以降、隆大介を覆す信長は見ていません。渡辺謙さえもダメでしたね。という訳で、本作は私にとって「隆大介カッコイイ〜」の一言に尽きる映画なのですが、それはそれでかなり価値があるようにも思えるし、しかし「黒澤映画にしてはそれではちょっと寂しいぞ」という気持ちもあるし、複雑です。
shadow warrior or double? ★★★★☆
乱と同じようにこの作品も風が大きな役割を果たしていますね。もっとも風林火山の武田なので当たり前なのでしょう。今回初めて見ました。戦国という無秩序、その中での制度の維持、権力政治上の謀略の当座の必要性を考慮したうえでもたらされたと思われる信玄自身の亡くなる直前の遺言、様々な思惑の中で時限的な防御の手段とした選択されたのが影武者というdecoyです。しかし、本人がもはや存在しない中での「影武者」は、もはや影ではありえないため、全人格的な没入と変身が必要とされます。そしてこのような状況下での「影」は「本人」以上の本人であることが要求されます。即興を駆使し、この敵だけでなく味方をも欺く見事な変貌ぶりは仲代さんの名演を見ていただくのが一番です。しかしあくまでも時限的な役割はその終わりが必ずやってきます。この終わりの接近は、他の大名(信長や家康)との抗争、武田内部での人間関係(勝頼との軋轢)の矛盾の爆発、そして予想もしなかった偶然の発生の同時的な発生の中で描かれます。doubleの終わりと共に描かれるのは、「旧時代」の戦略を状況を無視して、無謀にも「革命的」な軍事戦略家、信長相手に選択した「喜劇的」な勝頼です。武田軍の「山」を失った「風林火」の軍勢が壊滅する長篠の戦いのシーンはしつこいまでに順繰りに描かれます。合戦終了後の長いシーンは馬と赤がモティーフとなっています。もう一度影武者が登場する最後のシーンは見ていただくのがいいと思います。最後に一言、音楽はちょっとオペラを意識しすぎではないでしょうか。音楽は乱が優れています。