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デカガール(2) (KCデラックス)

価格: ¥590
カテゴリ: コミック
ブランド: 講談社
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めげずに頑張るまる香の活躍に、目が離せなくなってきました ★★★★★
 タイトルの『デカガール』の“デカ”とは、刑事のこと。背がデカいわけでも、態度がデカいわけでもない日野まる香(ひの まるか)、静岡県警本部捜査一課の女刑事が、本シリーズの主人公。「辺りに流れているのは、一触即発のパニックの危険な匂い。だから、犯人がいつ発砲してもおかしくない」「この被疑者から匂うのは、強い自尊心の匂い。プライドを傷つけられた彼なら、ためらわず、ナイフを振るうでしょう」などなど、鼻が異様に利く力を生かし、事件を解決へと導きます。

 ひと癖もふた癖もある同僚の刑事たちとともに、事件の第一線で、地道に聞き込み、張り込みもするまる香。天然ボケの発言を時々かます、のんびり、おっとりした性格の彼女が、おたおたしながらも、「やるときゃやる!」と、事件に前向きに取り組んでいく姿がいいっすね。事件に絡む犬や猫、彼ら動物たちとまる香の交流がまた、話にあたたかい空気を生み出していて、いい感じです。

 まる香をはじめ、県警本部捜査一課でチームを組む刑事たちの顔見せ紹介的な感のあった第1巻と比べ、ぐんと読みごたえが増したなあと、好感度アップのこの第2巻。期待していた以上に面白かったなー。

 個々の事件とは別に、シリーズの底辺を流れているモチーフが、本巻にもちらりと出てきたロッシーニのオペラの旋律。意外に身近な所に潜んでいそうな(ひょっとして、まる香の前で、堂々とその素顔をさらしているのかも)彼もしくは彼女が、シリーズが進むなかで、どんなふうにクローズアップされてくるのか。山田正紀の【女囮捜査官】シリーズ、その衝撃の最終巻をいま、ふっと思い出したんだが・・・。いや、まさかね。とまれ、この“閏年(うるうどし)の誘拐魔”の正体が誰なのか。気になります。
シリアスとコメディの狭間 ★★★★☆
刑事物。刑事としての描写中心になるとシリアスに振れ気味。逆に動物を絡めた話になるとコメディ寄りに。原作者はこのバランスに腐心されているのではないだろうか。
新米刑事もそろそろ慣れて来た頃。一人で突っ走ったり、先輩を怒鳴りつけて意見したり。単純にウザイの一言でかたづけるのか、そこに熱を感じるかで読み方は変わってくるだろう。
動物ネタも無意味に絡めているだけでなく、ペット虐待・飼い主の責任放棄など今のペット事情における問題点を織り込んでいる点にも好感が持てた。
作者と掲載誌のカラーだと思うが、少女漫画臭さは皆無。男性諸氏でも表紙を見て興味を持たれた方は読んでみて欲しい。