明日イスタンブールに行きたくなる
★★★★★
ドキュメント映画の持つ魅力が十分に発揮されている作品である。
ドイツを代表するノイズバンドであるノイバウンテンのベーシスト・アレキサンダーハッケの視線で、
イスタンブールの最新の音楽シーンを紹介していくのである。
本編で見るイスタンブールのベイオールの町の息遣いも凄く刺激的である。
象徴的に何度も写しだされるボスボラス海峡にかかる大きなつり橋の映像がこの映画を象徴している。
ババズーラ、オリエントエクスプレッションズ、メルジャン・デデ、ジェザ、アイヌール
紹介されているミュージシャンは殆ど予備知識のない(この映画を観た時に)人達であるが、
クオリティーの高さに驚いた。ジェザのラップは本当にぶったまげたし、ジェザの妹のラップの良かった。
特典映像も面白い。
ババズーラがボスボラス海峡に浮かべた船の上から「海へ飛び込め!」とアジるのを見ると音楽の凄さを感じる。
何よりも凄いのはこれはかつてイスタンブールの音楽シーンではなく、現在進行形であることだ。
私もあなたもアレキサンダーハッケになって明日イスタンブールに行って「バビロン」でババズーラを体験できるかも知れないのだ。