声に出して読みたい漢語―幼児教育にもおススメです☆
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本書は、円覚寺管長である編者が中心となり
四書五経、碧岩録、臨済、文選―といった
禅宗で参照される典籍から重要な禅語を選び出し、字句の順に並べたもの。
収録される語は
阿、如是、喫茶去、白日晴天
―といった短いものから、
海月澄んで影無く、遊魚独り自ずから迷う
今古永く超ゆ、円智の体、三山鎖断す、万重の関
といった長めのものまで約三千四百語。
語句の意味や現代語約が付されていないので
読み込むのには少々骨が折れるかもしれませんが
わかりやすさを重視する趨勢に反し
あえてそうした編者の意図を汲み取り
ゆっくりと何年もかけて読みこなしたいところです。
知っている語はかろうじてある程度ですが、
意味のわからない語でも声に出して読んでみると
言葉のリズムや空気感がヒシヒシと伝わり、
思わず背筋が伸びます。
数百年の歳月に耐えた語句の奥深さを感じ取るとともに
日本語でも中国語でもない
漢語の妙味を十分に味わうことができる本書
年齢や宗派を問わず、多くの方に読んでいただきたい著作です☆☆