映画史に残る傑作スリラー
★★★★★
本作は、ロブ・ライナー監督が「スタンド・バイ・ミー」に続き、スティーブン・キングの原作を映画化した傑作スリラーです。さすが監督、かなりシンプルなシチュエーションの作品をここまで面白く作り上げたのが凄い!もちろん役者陣の素晴らしい演技もあってのことで、自由に身動き取れず、恐怖・不安・苦痛などの大半を表情で見事に表現・演じたジェームズ・カーンと、優しさの裏に恐ろしい顔を持った二重人格の女を見事に演じ、アカデミー賞に輝いたキャシー・ベイツの演技が素晴らしい!特にキャシー・ベイツ演じるアニーがインパクト大で、しばらく頭に残るほどですね。名女優のローレン・バコールが僅かながらも出演していましたね。リチャード・ファーンズワース演じる保安官はいかにも田舎の保安官という感じで、どこかコミカルなところが、本作の恐怖と緊迫感に満ちた雰囲気の中、ホッとさせてくれるキャラクターで好きですね。後半で悲劇に遭ってしまいますが・・・。ファーンズワースはデビッド・リンチ監督の「ストレイト・ストーリー」の主役を演じ、遺作となりました。保安官の妻を演じた女優さんは、同じくキング原作の映画「ミスト」にも出演しています。撮影監督のバリー・ソネンフェルドはのちに「メン・イン・ブラック」の監督をしましたね。ちなみに原作は結構グロいらしいですが、グロ表現を抑えての映画化も成功した要因の一つかもしれませんね。