あれれ…?
★★★☆☆
私はDシリーズのファンなので、なんの躊躇いもなくこの本を買いましたが、率直な感想としましては、なんだかごちゃごちゃしていたと思います。ストーリーは、ジェネヴェの村に黒死団という疑似吸血鬼率いる無法者集団がやってくるので、Dが雇われるというものです。面白いのは、Dが陽光症で弱っていたせいで安い給料で雇われてしまったり、またもや腹話術師扱いされたり、なんとDが冗談を言ったりしているところですね。
基本的に菊地先生の書かれる文章はこってりしていて、好き嫌いが分かれそうな文章だと思いますが、私はそういう作家の味みたいなものは嫌いじゃないです。が、この「魔戦抄」はちょっと…しつこいですね(^_^;)ストーリーも壮大なのはいいけれど、散漫だったように思いますし、文章がしつこく、かつ分かりづらいところが多々ありました。また、後半はDの存在感が薄いように思いました。それから、これは私の深読みかもしれませんが、吸血鬼漫画「HELLSING」から影響されたのでは?と思われる描写がたくさんありました。トーマのセリフや戦闘場面、リラの武器などから垣間見られます。悪い勘繰りのようにも思いますが、「HELLSING」好きな方は「確かに」と思われるかもしれません。まぁ、何はともあれDファンならこのシリーズを一冊も逃さず読んでいただきたいので、こってりしつこくても、この「魔戦抄」を読むべきですよ〜(^-^)/