野村総合研究所がいかにシステム業界の雄となっているか
★★★★☆
コンサル・システムインテグレーターとしていかに高みを目指し、そしてそれを実行してきたか
ということがわかる。
一つの会社にいろいろな部署があると思うが、根本の部分で志向というのは共有され、共感され、それぞれの部署で実行されて
いるという点が非常に素晴らしい会社なのだと認識した。
いろいろな事例をとりあげていたが、根底には"顧客に対して、そして自分の仕事に対して真摯であること"これにつきるのではないか。
このような会社は、仕事の対象が変わっても勝ち残っていける会社なのかもしれない。
NRIがトップを確立した理由
★★★☆☆
就職活動でNRIに興味があったので購入。NRIの製品・文化・人材についてインタビューを交えて解説。日経BP社からの視点から書かれてあるから、客観性に欠ける面もあると思う。「イイとこばっかりで、欠点が何一つ書かれていない!」と社員が漏らしていたが…。とりあえずベタ褒めしてる感はありました。しかしその中でもトップであり続けるワケが分かる気がします。常に時代の先を読む先端志向、顧客のニーズを読み取る洞察力、プロ意識、…。世の中のためにプライドを賭けて仕事をされているのだと強く感じました。
NRIがどんな事業を手掛けているのか知りたい人は読んでみては?コンサルティングからSIの事業まで書かれているので、就職活動でのネタ作りにも役立つと思います。
競合や業界全体との比較があればなお良し。
★★★☆☆
野村総研版「ガイアの夜明け」或いは「プロジェクトX」と言える内容の本書は、
システム構築やコンサルティングなどの成功プロジェクトの紹介を通して
野村総研の企業戦略や社風、社員の労働意識を浮き彫りにすることを狙ったものです。
野村総研の業務内容や業界での位置付けを知りたいと思い手に取ったのですが、
プロジェクト事例をベースに話題が展開されているため、異業種の私でも興味本位で
すらすらと読み進めることができ、前者については容易に理解できました。
紹介されている全てのプロジェクトにおいてその担当者の就業姿勢にフォーカスが
あてられており、野村総研や情報サービス産業界を目指す学生には適書だと思います。
また、社員の就労意識の記述にはポジティブなものが多く、就労意識改革の啓発本として
業界の枠を超えて社会人の方が読んでも学ぶところの多い本だと思います。
個人的には後者の情報についても知りたかったのですが、
競合他社や業界全体との比較情報が少なく、それ故に本書で語られている
「すばらしい野村総研」が業界内で実際どれくらいすばらしいのかの判断材料が
不足していた点は残念です。
挑戦する企業と業界を再認識
★★★★☆
日本国内初のシンクタンク「野村総合研究所」を対象にした本であるということで読んでみました。かつてのシンクタンク時代のカルチャー、DNAが長い年月を超えた現在でも継承されており、新しいことへの「挑戦」である自主研究ができる土壌が存在していることは、業界の中でも大変貴重であると感じました。かつて花形産業であった情報産業業界は、テクノロジーの夢が現実になった今日、「挑戦」する業界ではなく、労働集約産業業界である面が大きく取り上げられております。書籍は、情報産業業界でソリューションベンダ「野村総合研究所」としてのコンサルティングとソリューションを「顧客・技術・人の挑戦」という視点で捉えており、「挑戦」し続ける企業の存在と情報産業業界が依然「挑戦」する対象であることを再認識させてくれた一冊であります。
大学生など若い人にも読んでもらいたい
★★★★☆
IT業界に携わっているため、以前から野村総研について関心があり、本書を読んでみました。読む前は単なる企業の紹介本だと思いましたが、野村證券やセブンイレブンとの関わり合いや様々なシステム開発プロジェクトなどの様子が詳細に記述されており、NHKの「プロジェクトX」のような印象を持ちました。社風や人材活用の面など、業績好調な野村総研の背景を知った思いがしました。最近のIT業界は若い人に敬遠されているようですが、この本を読んでいると元気が出る感じがして、自分が所属するIT業界もまだまだ捨てたモノではないと思いました。IT業界や一般のビジネスマンだけでなく、大学生など若い人に呼んでもらいたい本です。