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銀河英雄伝説〈5〉風雲篇 (創元SF文庫)

価格: ¥840
カテゴリ: 文庫
ブランド: 東京創元社
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物語のうまさ ★★★★★
全巻のクライマックスとなる巻です。
いよいよ自由惑星連盟の命運をかけて、ラインハルトとヤンが直接対決します。
ここで光るのが作者の物語運びのうまさ。普通に考えると、帝国軍と自由惑星連盟の戦力差が大きく開きすぎています。これを無理やり互角にしようとすると、戦力で劣るヤンを持ち上げて、強大な戦力を誇るラインハルトの側を愚か者として描いて、戦力差を穴埋めしないと不味いように思えます。しかし、主役であるラインハルトを愚かに描くわけにもいきません。
そのジレンマを作者は巧みに戦略的視点を絡めることで、互角の争いとなるようにドラマチックに演出していきます。出来すぎ、都合が良すぎるという見方も出来るかもしれませんが、この巻では純粋に物語作りのうまさを楽しめると思います。

常勝vs不敗 ★★★★☆
銀河系に人類が進出した遙か未来(西暦換算で36世紀)における銀河帝国と自由惑星同盟の激突を、更に後世の歴史家が語るという卓抜な構成をとっており、SFの衣を纏った架空歴史小説と言える。古今東西の歴史上の人物・エピソードを巧みに取り込んだ壮大緻密な世界観・多種多様な登場人物が魅力的で、日本史業界にもファンは多い。


広大な宇宙を舞台に繰り広げられる英雄たちの熾烈な攻防戦は『三国志』を思わせるが、民主主義の尊さや戦争の愚かさを訴える政治的メッセージも強烈である。三重大学の法学の先生が本書を学生に勧めていたが、啓蒙的専制君主が支配する「開明的な」独裁国家か腐敗し衆愚政治へと堕落した「独善的な」民主共和国か、という《究極の選択》を突きつける本書の問いは重い。


本巻では、初めて2人の主人公が直接対決する。両雄の勝敗の決着のつけ方は筋立てとしても見事だが、それに留まらず、「文民統治」の意味をも考えさせる深いものである。
両雄激突! ★★★★★
両主人公、ラインハルトとヤンの真っ向勝負がみられる、読んでいて一番楽しめる巻だと思います。
二人が直接ぶつかるのは、オープニングのアスターテ会戦以来です。
ヤンのファンだった私は、彼の魔術師っぷりがたっぷりと堪能できるので、何度も読み返した覚えがあります。

そういえば鉄壁ミュラーのファンになったのもこの巻だった・・・
いよいよ前半戦クライマックス! ★★★★★
ラインハルトによる同盟侵攻が開始される第五巻は、全十巻にわたる物語の中の、ちょうど折り返し地点となるようです。

<風雲編>と銘打たれるとおり、世界が大きく動きます。

その流れの中で、これまで「負けないこと」を最優先としてきた“不敗”のヤンが、ついに「勝つこと」を目的として、“常勝”ラインハルトと正面衝突する……物語前半のクライマックスだけあって、読み応え満点です。
三巻、四巻のやや小康した展開に飽きてしまっていた人も、この五巻を読めば間違いなく満足できることでしょう。

また、この五巻の魅力は単に戦闘面だけではありません。
ヤンの私生活における重大なエピソードであったり、栄華を誇るラインハルトの心の空虚であったり、ロイエンタールの忠誠心に潜む微妙な陰であったり……人間ドラマとしての魅力も満載です。

「腐敗しきった民主主義」と「名君による専制政治」とでは、はたしてどちらがより良いものと言えるのか。――民主主義国家の国民として、これらの命題を考えてみるのも一興かもしれません。