一気読み必至
★★★★☆
「激流」で初めて著者の作品を読んで気に入りましたので、本書を読んでみました。
都心のシティーホテルでの幽霊騒動の謎を探るべく、女性私立探偵である主人公が謎解きに挑戦する中で殺人が起こり、その謎解きにも挑んでいきます。都内在住者でありながら、わざわざ高価な室料を負担してシティーホテルに宿泊する女性の心理や、その裏にある哀しい事情が丁寧に描かれていて、切ない気持ちになります。もう10年近く前の作品ですが、古さも感じさせず、面白かったです。
「激流」でも感じましたが、著者の作品は非常にテンポが良くて読みやすく分量を感じさせません。この本も一気読み必至と思います。